メタバースのデジタル不動産「LAND」への投資方法について解説【Decentraland 、The Sandbox】

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今回は、LAND投資の考え方について、大手仮想通貨取引所トレーダーとしての勤務経験を持ち現在では仮想通貨コンテンツの提供事業を執り行う中島 翔 氏(Twitter : @sweetstrader3 / Instagram : @fukuokasho12)に解説していただきました。

目次

  1. メタバースにおけるLANDとは?
    1-1.メタバースとLAND
    1-2.LANDの使用用途
    1-3.LANDの地価高騰
  2. メタバースのLANDの入手方法
    2-1.NFTマーケットプレイスでの購入
    2-2.LANDセールに参加して購入
  3. LAND投資の考え方
    3-1.キャピタルゲイン狙いの場合
    3-2.メタバース内で不動産経営をする場合
  4. まとめ

ブロックチェーン・メタバース(Metaverse)として先行している「ディセントラランド(Decentraland)」や「サンドボックス(The Sandbox)」のデジタル不動産を表す「LAND」の売れ行きが2022年も引き続き好調です。2月にはイタリアの高級ブランドのグッチ(Gucci)が、The SandboxのLANDを購入したことがわかっています。著名人や大企業が投資し始めているなかで、LAND投資に関心を持ち始めている方も増えているのではないかと思います。そこで今回は、LANDに投資する際の方法や考え方について解説したいと思います。

①メタバースにおけるLANDとは?

まずは、メタバースにおけるLANDとは何か?という点について解説します。

1-1. メタバースとLAND

メタバースとは、新しいソーシャルインタラクション方法の舞台と考えられている3D仮想世界を指します。そしてLANDとは、メタバースにおける土地区画の最小単位の事を言います。LANDの大きさは5~6m四方程の大きさなど、プラットフォームによってそれぞれ規定されています。土地の区画数も数万〜数十万程度の上限数などと決められていることが多いです。

LANDよりも大きい区画の単位が存在するメタバースもあり、The Sandboxなどでは、複数のLANDを集めた区画をESTATEとして取り扱っています。どのメタバースにおいても、LANDはNFTとして発行され、NFTマーケットプレイスで取引できます。

1-2. LANDの使用用途

次に、LANDの使用用途について代表例を2つ解説します。

メタバース内のLANDを所有する目的の一つは、メタバースの公開前から土地価格そのものの値上がりによるキャピタルゲインを狙う、投資手段です。もう一つは、メタバースの公開後に土地のオーナーとして、利用者に貸し出しをすることで賃貸料を得ることが可能となるなど、不動産経営の目的で所有する場合があります。つまり、LAND投資とは、これら2つの方法での利益獲得を狙う投資であると言えます。

副次的に、LANDのオーナー向けにメタバースの限定コンテンツやNFTアイテムのプレゼントなどの特典を得られるメタバースも多く存在しています。

1-3. LANDの地価高騰

昨年10月にフェイスブックがバーチャルリアリティに全力で取り組むと発表し、社名をメタ・プラットフォームズに変更して以来、数カ月でLANDの価格は500%も高騰しました。

Andreessen Horowitzが率いる6,000万ドルの資金調達を行い、新たに不動産部門を立ち上げたRepublic Realm社はDecentralandに、東京の原宿をアレンジした「メタジュク(Metajuku)」と呼ばれるショッピング街をオープンしているほか、The Sandbox内の島に100のプライベート・バーチャル・ヴィラを設置してプライベートコミュニティを運営しており、入場パスは数万ドルの価格で取引されています。人の出入りが激しい場所は特にリッチな人々を引き寄せており、米ラッパーのスヌープ・ドッグはThe SandboxのLANDにバーチャルな邸宅を建設していますが、スヌープの隣人になるために45万ドルを支払った人もいます。

企業やセレブがブランディングの一環でデジタルマーケティングに力を入れている側面もあるようです。今年1月にはサムスン電子がDecentralandのメタバース内に、バーチャルストアを期間限定でオープンしました。2月にはイタリアの高級ブランドのグッチ(Gucci)が、The SandboxのLANDを未公開価格で購入したことがわかっています。

②メタバースのLANDの入手方法

次に具体的なメタバースのLANDの入手方法について解説します。メタバースのLANDは、一般的には以下の2通りの入手方法があります。

  1. NFTマーケットプレイスでの購入
  2. LANDオークションに参加

次にそれぞれの入手方法について詳細を解説します。

2-1. NFTマーケットプレイスでの購入

まず、NFTマーケットプレイスでの購入方法ですが、LANDのアセットオーナーがOpenSeaなどのNFTマーケットプレイスで個人で販売している場合と、仮想通貨取引所がオーナーとなっているLANDを直営のNFTマーケットプレイスで販売している場合があります。

仮想通貨取引所の多くは、メタバース内のLANDにプロジェクトの早い段階から投資を行なっていますが、実際にThe Sandboxなどでも、BINANCE、Coinbaseなどの世界的な大手の取引所をはじめ、コインチェックなどの日本企業を含む、多くの仮想通貨取引所がLAND投資を行なっています。

コインチェックでは、2021年の3月にローンチしたNFTマーケットプレイス「Coincheck NFT(β版)」で、The SandboxのLANDを販売しており、2021年は4月、7月、12月と計3回、「LAND」のセールスが行われています。

2-2. LANDセールに参加して購入

LANDセールとは、メタバースプロジェクトが開始されて間もない頃に行われるLANDの一次販売の事を言います。現在、OpenSeaなど流通市場に出回っているDecentralandやThe Sandboxも始まりはLANDセールでした。仮想通貨でいうパブリックセールようなイベントなので、リスクは大きい反面、そのプロジェクトが順調に進んでゆけば、大きな利益を手にする事が期待できる購入方法でもあります。

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2022年には数多くのメタバース(Metaverse)がローンチされるとみられ、特に2022年の第一四半期は今後の成長が期待できるメタバースプロジェクトのLANDオークションが開催される予定です。そのため、LAND投資を検討されている場合には絶好の投資機会が来ていると言えるでしょう。

③LAND投資の考え方

最後にLAND投資の考え方について解説します。

3-1. キャピタルゲイン狙いの場合

現段階で最も一般的なLAND投資の方法としては、メタバースが実際にローンチされる前に出来る限り低い価格で購入し、OpenSeaなどのNFTマーケットプレイスで購入価格よりも高い価格で売ることによるキャピタルゲイン狙いの投資方法です。まだNFTマーケットプレイスでは取引がされておらず、これからLANDセールが開催されるプロジェクトをリサーチし、LANDを最も安く仕入れたいところです。

既に投資対象のLANDが流通市場に出回っているのであれば、取引高や取引回数もポイントになります。十分な取引量があるメタバースのLANDであれば、ローンチ後にも多くのユーザーの流入が見込め、価格上昇も期待できると言えます。

メタバースプロジェクトの将来性を図る上で一つのポイントは、シードラウンドやプレセールスなどでどのような企業の投資を受けているかという点です。また、 ホワイトペーパーをしっかりと読み込んで、メタバースの開発チームに対する評価やロードマップに対する評価などをしっかりと行うと良いでしょう。

3-2. メタバース内で不動産経営をする場合

メタバースのローンチ後にLANDを活用して不動産経営をしようと考えている方にとっての注意点はLANDの面積です。最小区画であるLANDの一単位はあまりにも小さく、比較的小規模な店舗や家を設置するだけでもLAND4つ分や6つ分の面積が最低限必要となってきます。

まだ本格的にメタバースが稼動しているプロジェクトがないため、判断しにくい部分もあります。おそらくLANDを一つ購入しただけでは借り手も見つけ難く、思ったような不動産経営ができないと思われます。

そのためLANDを所有して、メタバースで不動産経営を考えている場合は、事前にどのような借り手に対してLANDを提供し、そのためにはどの程度の広さのLANDや賃料が必要となるかという点について、現実世界と変わらない方法で検討する必要があると言えそうです。

④まとめ

今後もメタバースプロジェクトは数多く立ち上がり、LANDセールが開催されるでしょう。メタバースのLAND投資を始めるには絶好のタイミングであると言えそうです。プロジェクトの選定や海外サイトでの決済に抵抗がある方は、国内の仮想通貨取引所コインチェックでの購入をおすすめします。Coincheck NFT(β版)では現在、The SandboxのLANDを取り扱っています。興味のある方は口座開設をして、仮想通貨を購入する事で手に入れることができます。

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中島 翔

一般社団法人カーボンニュートラル機構理事。学生時代にFX、先物、オプショントレーディングを経験し、FXをメインに4年間投資に没頭。その後は金融業界のマーケット部門業務を目指し、2年間で証券アナリスト資格を取得。あおぞら銀行では、MBS(Morgage Backed Securites)投資業務及び外貨のマネーマネジメント業務に従事。さらに、三菱UFJモルガンスタンレー証券へ転職し、外国為替のスポット、フォワードトレーディング及び、クレジットトレーディングに従事。金融業界に精通して幅広い知識を持つ。また一般社団法人カーボンニュートラル機構理事を務め、カーボンニュートラル関連のコンサルティングを行う。証券アナリスト資格保有 。Twitter : @sweetstrader3 / Instagram : @fukuokasho12