ESG投資ができる銘柄10社の株価・業績・配当や投資信託など

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ESG投資とは、環境・社会・企業統治に配慮している企業へ投資する考え方や方法です。脱炭素社会の実現やプラスチックゴミの削減、女性活躍の推進、健全な企業経営などを目指す企業は、将来にわたり持続的な成長を見込めるとされているため、注目している方もいるのではないでしょうか。

そこで、この記事ではESG投資の特徴、主なESG銘柄、ESG投資の始め方について詳しくご紹介するので、関心のある方は参考にしてみてください。

※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定商品・銘柄への投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、ご自身のご判断において行われますようお願い致します。

※また、本記事は2021年11月25日時点の情報をもとに執筆されています。最新の情報については、ご自身でもよくお調べの上、ご利用ください。

目次

  1. ESG投資の特徴
    1-1.ESG投資はいつ頃から注目され始めた?
    1-2.ESG投資のメリット
    1-3.ESG投資の注意点
  2. ESG投資ができる銘柄10選
    2-1.トヨタ自動車
    2-2.リクルートホールディングス
    2-3.信越化学工業
    2-4.KDDI
    2-5.ダイキン工業
    2-6.第一三共
    2-7.村田製作所
    2-8.富士通
    2-9.MS&ADインシュアランスグループホールディングス
    2-10.資生堂
  3. ESG投資の始め方
    3-1.個別株
    3-2.投資信託
    3-3.債券
  4. まとめ

1 ESG投資の特徴

ESGとは、「Environment(環境)」「Social(社会)」「Governance(企業統治)」の頭文字をとった略語です。環境、社会、企業統治に配慮した活動を行っている企業を選定して投資することをESG投資と言います。

通常の投資では、売上高や利益、保有資産などの財務情報を中心に投資対象の企業を選定しますが、脱炭素化(環境)や国籍・性別を問わない人材登用(社会)、積極的な情報開示(企業統治)などの非財務情報を優先的に評価するのがESG投資の特徴です。

1-1 ESG投資はいつ頃から注目され始めた?

ESG投資が注目され始めたのは2006年に国連で提唱された責任投資原則(PRI)がきっかけです。責任投資原則とは、投資家として環境、社会、企業統治に関して責任ある投資行動を取ることで投資先企業の成長を促し、社会貢献を達成しながら投資家の中長期的な利益の獲得に繋がる投資を行うものです。

その後、リーマンショックで投資家の短期的な利益追求に批判が高まった背景もあり、世界中の多くの機関投資家がPRIに署名し、ESGは投資先選定の重要な要素となっています。

日本では、2015年に年金積立金管理運用独立法人(GPIF)がPRIに署名しています。GPIFとは2020年度末で約186兆円の資産を運用する世界最大規模の機関投資家であり、これにより投資家と投資マネーを呼び込みたい企業の双方がESGに対して積極的になっています。

1-2 ESG投資のメリット

ESGに配慮した企業は、今後、機関投資家の投資対象となる可能性が高いため、中長期的な資金流入を見込めます。これにより、将来にわたり持続的な収益を目指して運用することが可能となっています。

また、機関投資家のようにPRIに直接署名するわけではありませんが、個人投資家もESG投資を実践することで、企業のESG活動を後押しすることが可能です。

1-3 ESG投資の注意点

ESGに対する取り組みは、個人で評価することが難しいため、企業の発信する情報をもとに見極める必要があります。ただし、中には環境に配慮しているように見せかけて実態は異なる「グリーン・ウォッシュ」と呼ばれる企業などもあり、企業側からの一方的な発信のみを鵜呑みにしないことも大切です。

そのため、ESG評価機関などが提供しているESG指数なども参考にすると、客観的に分析することも可能です。例えば、GPIFでは国内株のESG投資に以下の4つのESG指数を選定しています。

FTSE Blossom Japan Index ロンドン証券取引所が100%出資するFTSE Russell社が設計した投資指数で、ESGの対応でグローバル基準を満たした日本企業で構成されています。
MSCIジャパンESGセレクト・リーダーズ指数 米国のESG評価機関MSCIが日本株の時価総額上位700銘柄から業種毎にESG評価に優れた企業を選別して構成した指数です。
MSCI日本株女性活躍指数(WIN) MSCIが日本株の時価総額上位700銘柄から業種毎に性別多様性に優れた企業を選別して構成した指数です。
S&P/JPX カーボン・エフィシェント指数 S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス社がTOPIX(東証株価指数)の構成銘柄を対象に環境情報の開示状況、炭素効率性の水準などを評価して指数を構成しています。

個人投資家はこれらの指数などをもとにESG投資の銘柄選定が可能ですが、上記の指数や企業の発信するESGに関する取り組みなどの情報を毎回確認するのは、やや手間と時間を要します。

また、ESGの取り組みは短期間で成果が出るものも少なく、上記の指数構成銘柄などはすでに機関投資家の資金も入っていることがほとんどです。そのため、短期間で大きな株価上昇やリターンを見込むのには向かない投資なので、留意しておきましょう。

2 ESG投資ができる銘柄10選

ここからはESG投資ができる主な個別銘柄の株価、業績、配当などをご紹介します。なお、各社の株価は2021年11月22日の終値で、過去3年の騰落率はこの株価と2018年11月30日の終値を比較して算出しています。

2-1 トヨタ自動車

証券コード 7203
株価 2,105円
過去3年の騰落率 +54.7%
当期純利益(前年度) 2,245,261百万円
1株あたり配当(前年実績) 48円(株式分割後の数値)

日本を代表する自動車メーカーで、上記4指数の中でも上位に構成されている銘柄です。2015年に発表した「トヨタ環境チャレンジ2050」では、二酸化炭素の排出量削減、水使用量の最小化、リサイクルシステムのグローバル展開を目標に掲げるなど、様々なESGに取り組んでいます。

2-2 リクルートホールディングス

証券コード 6098
株価 7,569円
過去3年の騰落率 +142.4%
当期純利益(前年度) 131,393百万円
1株あたり配当(今年度予想) 21円

情報誌や情報サービス事業、人材派遣などを手掛ける企業です。カーボンニュートラルや女性の要職登用比率の引き上げなど、様々な取り組みを行っています。

2-3 信越化学工業

証券コード 4063
株価 20,070円
過去3年の騰落率 +198.0%
当期純利益(前年度) 293,732百万円
1株あたり配当(今年度予想) 300円

塩化ビニル樹脂などの生活環境基盤材料や、半導体シリコンなどの電子材料などを手掛ける企業です。環境負荷低減や廃棄物削減、労働安全マネジメント、法令順守などの取り組みを進めています。

2-4 KDDI

証券コード 9433
株価 3,420円
過去3年の騰落率 +28.4%
当期純利益(前年度) 651,496百万円
1株あたり配当(今年度予想) 125円

「au」ブランドで有名なモバイル通信事業や固定通信事業などを営む企業です。安全で強靭な情報通信社会の構築、情報セキュリティの確保とプライバシーの保護など通信インフラならではの課題なども掲げ、ESGに取り組んでいます。

2-5 ダイキン工業

証券コード 6367
株価 25,205円
過去3年の騰落率 +99.9%
当期純利益(前年度) 156,249百万円
1株あたり配当(今年度予想) 180円

総合空調専業企業として業務用から家庭用まで幅広く空調設備などを手掛ける企業です。2050年に向けて温室効果ガス排出実質ゼロを目指す「環境ビジョン2050」を策定するなど、環境面にも力を入れながら様々なESG課題に取り組んでいます。

2-6 第一三共

証券コード 4568
株価 3,000円
過去3年の騰落率 +116.0%
当期純利益(前年度) 75,958百万円
1株あたり配当(今年度予想) 27円

消炎鎮痛剤のロキソニンなどでも有名な第一三共は医薬品などを手掛ける製薬会社です。医療アクセスの拡大や医学・薬学の発展といった製薬会社ならではの取り組みをはじめ様々なESGの取り組みを行っています。

2-7 村田製作所

証券コード 6981
株価 8,910円
過去3年の騰落率 +54.4%
当期純利益(前年度) 237,057百万円
1株あたり配当(今年度予想) 120円

村田製作所はスマートフォンに使用される積層セラミックコンデンサなどの電子部品を手掛けるメーカーです。電子化によって環境や社会のリスクが深刻化する中、社会課題を起点とした重点課題の特定を行い、インフラ構築への貢献や地球環境問題などへの取り組みを進めています。

2-8 富士通

証券コード 6702
株価 20,420円
過去3年の騰落率 +192.3%
当期純利益(前年度) 202,700百万円
1株あたり配当(今年度予想) 220円

富士通は、通信システムや情報処理システムのほか、パソコンなどの電子デバイスも手掛けるエレクトロニクスメーカーです。国籍や性別などに関わらない多様な人材の登用や2050年までに二酸化炭素排出ゼロを目指すなど、様々なESGに関する取り組みを行っています。

2-9 MS&ADインシュアランスグループホールディングス

証券コード 8725
株価 3,549円
過去3年の騰落率 +3.0%
当期純利益(前年度) 144,398百万円
1株あたり配当(今年度予想) 165円

MS&ADインシュアランスグループホールディングスは、あいおいニッセイ同和損保や三井住友海上などの損害保険会社を傘下に持つ企業です。気候変動で自然災害などが多発していることを受けて気候変動問題の解決に向けた取り組みや、人権を尊重した活動の実践などでESG課題に取り組んでいます。

2-10 資生堂

証券コード 4911
株価 7,341円
過去3年の騰落率 +1.6%
当期純利益(前年度) ▲11,660百万円
1株あたり配当(今年度予想) 50円

資生堂は化粧品の製造や販売などを手掛ける企業です。カーボンニュートラルや水資源の消費量削減などで具体的な目標を掲げており、化粧品に使用する成分なども効能効果と安全性を追求しつつも環境配慮を両立するなど、環境面でのESGに関する取り組みが活発に行われています。

3 ESG投資の始め方

ESG投資を始める方法には、個別株、投資信託、債券の3つの金融商品があります。各特徴を確認してみましょう。

3-1 個別株

個別株では、ESGに取り組んでいる企業の株式に投資することができます。上記でご紹介したESG指数の構成銘柄などをもとに投資する企業を絞り込み、業績に関するIR情報なども参考にしながら投資対象を選定することで、ESG銘柄に投資できます。

各企業のESGに関する取り組みは統合報告書や、企業のホームページ上にあるサスティナビリティ(持続可能性)やCSR(社会的責任)などの項目で公表されているため、これらの資料をもとに判断することも可能です。

統合報告書とは、法的に開示義務のある財務情報に加え、企業統治や社会的責任(CSR)、知的財産などの非財務に関する情報もまとめた資料です。ただし、法的な義務はないため、作成していない企業もあります。

3-2 投資信託

手間をかけずにESG投資を実践したい方に向いているのが投資信託です。銘柄選定や運用は全てファンドが行ってくれるため、投資先の選定などで手間や時間を要しません。

多くの証券会社では、特定のキーワードで目当ての投資信託を検索できる機能があるため、「ESG」と入力して検索すればESG関連銘柄のファンドを手軽に探せます。

しかし、投資信託は手間をかけずにプロに運用してもらえる商品のため、信託報酬などの取引コストが発生します。この点も考慮しながら運用実績のある投資信託を選ぶことが重要になります。

3-3 債券

ESG投資の対象となる債券には、環境問題など地球環境への貢献が期待されるプロジェクトに用途が限定されたグリーンボンド、社会的課題の解決に資するプロジェクトに用途が限定されたソーシャルボンド、環境問題と社会的課題の双方の解決に用途が限定されたサスティナビリティボンドなどがあります。

例えば、不動産業や鉄道業などを営む東証プライム上場の「東急」は、2021年12月にホームドア設置など鉄道関連インフラ整備などを目的とした初となるサスティナビリティボンドで資金調達を行う予定です。

このようにESG投資の高まりを受け、今後もESGに取り組む企業から環境事業などに用途を限定した債券が新たに発行されることもあるため、注目しておきましょう。

まとめ

ESG投資は、持続可能性のある企業に投資することで長期的なリターンを目指す投資手法です。最近はESG市場の拡大に伴い、気候変動や健全な企業経営に配慮する企業も増えているため、目当てのESG銘柄を選びやすくなっています。

ESG投資に関心のある方は、各銘柄の特徴やメリット・デメリットをしっかりと把握した上で検討してみてください。

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