Coinbase Japanで取扱開始されたエンジンコイン(ENJ)の投資のポイントは?

※ このページには広告・PRが含まれています

今回は、エンジンコイン(ENJ)について、大手仮想通貨取引所トレーダーとしての勤務経験を持ち現在では仮想通貨コンテンツの提供事業を執り行う中島 翔 氏(Twitter : @sweetstrader3 / Instagram : @fukuokasho12)に解説していただきました。

目次

  1. エンジンプロジェクトとは?
    1-1.エンジンの概要
    1-2.プロジェクトの目的
    1-3.エンジンの特徴、メリット
  2. ENJトークン
    2-1.トークンの概要
    2-2.ユースケース
  3. 投資するとしたらどの部分を見るべきか
    3-1.本質的に価値を判断するポイントはどこか
    3-2.技術面でのメリット、デメリット
    3-3.将来性
  4. まとめ

Coinbase Japanにてエンジンコイン(ENJ)が取扱開始されました。

エンジンコインは現在様々な暗号資産(仮想通貨)取引所で上場されており、日本でも馴染みが出てきた通貨の一つではないかと思います。

そこで、今回はエンジンコイン(ENJ)についてどのような点を判断材料として保有するかどうかまとめていきます。

①エンジンプロジェクトとは?

Enjin

1-1.エンジンの概要

まずはエンジンプロジェクトを推進するEnjin社について解説します。Enjin社は2009年にシンガポールで設立されました。当初はゲームコミュニティ事業を手がけており「Enjin Network」というゲームコミュニティ・プラットフォームの運営からスタートしています。当ゲームコミュニティは創業から10年間で2,000万ユーザーを超えるプラットフォームに成長しています。

Enjin社の創業メンバーは、コンピューターサイエンスで世界トップクラスのロシア・サンクトペテルブルグ州立電気技術大学出身のマキシム・ブラコフCEOやウィテック・ラドンスキーCTOです。現在Enjin社は地理的に分散した開発チームへと拡大しています。

1-2.プロジェクトの目的

同社は現在、ゲーム開発・運営企業向けのSDK(開発キット)を提供するなど、Enjinプラットフォームを中心としたゲーム内アイテムのNFT化ツールやNFTマーケットプレイスの導入を促進し、Enjinエコシステム(経済圏)拡大を目指しています。

既にエンジンプラットフォームを通して作成されたゲームコミュニティは25万存在し、この分野の最大手企業となっています。またエンジンプロジェクトはマイクロソフトやBMW、サムスンなどの企業だけではなく個人向けにも無料でNFTの発行ができるシステムを提供する予定です。

開発者にはイーサリアムブロックチェーン上で仮想通貨やNFTなどの商品を作成できるサービスの提供、ユーザーにはブロックチェーンゲームやNFTに容易にアクセス出来ることを可能としました。

過去には、Enjin Wallet(エンジンウォレット)をリリースし、多くのユーザーがスマートフォン1つでエンジンのサービスにアクセス出来るようにしました。

1-3.エンジンの特徴、メリット

エンジンの特徴は主に3つあります。

1つ目は、ユーザーがエンジンプラットフォーム上で難しい専門知識を必要とせずにNFTを作成できる点です。従来であれば、NFTを作成するためには自分でスマートコントラクトなどを作成したり、出品するにあたって販売するプラットフォームのある程度の知識が必要など、初心者には難易度が高い作業も必要でした。しかし、エンジンプラットフォームを活用することで誰でも簡単にNFTを作成することができるようになります。また、エンジンウォレットリリース後は、スマートフォン1つで簡単に自分のNFTを閲覧、管理出来るようになり便利になったことから多くのユーザーを獲得しました。

2つ目はブロックチェーン技術を活用したNFTゲームなどではキャラクターやアイテムを売買でき、その支払いや手数料にEnjinのネイティブトークンであるENJが使用される点です。また、エンジンはあの大人気ゲームであるマインクラフトをブロックチェーン上でも利用できるように、エンジンクラフトをリリースしました。

3つ目は、大手企業が様々に提携している点です。例としてマイクロソフト、サムスン、エイベックスなどの世界的有名企業と提携しています。ENJは大手企業との提携を発表した時に価格が高騰する傾向があるため、今後も提携先がどのように拡大していくのか注目されていくでしょう。

②ENJトークン

2-1.トークンの概要

通貨(トークン名) ENJ
ブロックチェーン名 Ethereum
時価総額 ¥65,930,147,375.49(2022年10月05日現在)
総供給量 1,000,000,000 ENJ

2018年にエンジンコイン(ENJ)がローンチされました。現在の時価総額ランキングは77位です。

エンジンコインはブロックチェーンゲーム内で使用されたり、エンジンプラットフォーム上の支払いや手数料としても活用され、多くのユーザーから利用されています。

2-2.ユースケース

今回紹介するユースケースは2つあります。

1つ目は、Efinityです。エンジンはPolkadotのフレームワークを使用しながらNFTに焦点を当てた新しいブロックチェーンであるEfinityを作成しました。Efinityは、低コストでかつ高速に取引出来るように設計されており、他のブロックチェーンと統合することもできます。Efinityが誕生したことにより、ENJ保有者はENJトークンをステーキングすることが可能になりEfinity ブロックチェーンで EFI トークンという形で報酬を得ることができます。

2つ目は、ブロックチェーンゲーム内でENJトークンと裏付けされたデジタルアイテムをENJトークンに変換出来ることです。ENJトークンの活用方法としてBMWと提携を組んでいるエンジンですが、ユーザーが購入したNFTにそれぞれポイントがついており、そのポイントで燃料、駐車代金、高速道路代金の支払いに充てることが可能になりました。

③投資するとしたらどの部分を見るべきか

3-1. 本質的に価値を判断するポイントはどこか

個人的には多くのブロックチェーンゲーム、NFTマーケットプレイスがある中でエンジンを使いたいか使いたくないかが価値を判断する大きなポイントになるでしょう。また、ENJトークンがどのように今後活用されていくのかも価値を判断するポイントの1つでしょう。

エンジンの一番の魅力は誰でも簡単に利用できブロックチェーン技術を体感できるところです。まだまだエンジンの素晴らしさに気づいていないユーザーが多いのではないかと筆者自身は感じています。エンジンを活用したゲームやNFTは多く誕生していますが、これといったヒット商品はまだ出ていないと言えるでしょう。

「エンジンと言えばこれ」といわれるようなプロジェクトが今後何個も出てくるかどうかも今後のエンジンの価値が高まるかどうかのポイントとなりそうです。

3-2. 技術面でのメリット、デメリット

メリットは、開発ソフトウェアキットであるSDKを提供している点です。

エンジンプラットフォーム上で構築されたゲームやアプリへの統合もサポートしており開発者にとっても非常にメリットあるものになっています。開発者がエンジンのプラットフォームに参入してくることで、エンジン上で多くのプロジェクトが生まれ、発展につながりENJトークンの価格高騰も考えられるでしょう。

デメリットは、ゲームの開発期間が長いことが挙げられます。

ゲーム関連のサービス提供に強いエンジンですがゲームをローンチするまでは長い年月が必要です。暗号通貨業界はトレンドなどの変化がとても早く、ローンチした時には時代遅れということも往々にしてある業界ということは認識しておきましょう。どれだけ面白く、人気の出そうなゲームでさえも開発までの時間軸が長期化することで、ローンチした時にそれまでの期待値とは異なる反応になる可能性があるということです。

3-3.将来性

2021年の11月から12月にかけてSAND、MANA、ENJなどのゲームやメタバース銘柄が注目され価格が高騰した時期がありました。今は当時の過熱感は無くなりましたが、今後どこかでまたブロックチェーンゲームやメタバース、NFTというものが注目されていくでしょう。どれもまだまだ未発展のものが多く、これからと期待しているユーザーがいるのも事実です。

今年は仮想通貨の冬の時代ということもあり価格が高騰することは考えにくいですが、長い目でみれば期待することができるプロジェクトの一つと考えてもいいでしょう。エンジンのプラットフォーム上で多くのプロジェクトが誕生していますが、さらに面白く革新的なプロジェクトが生まれることに期待したいところです。

④まとめ

ここまで解説してきたエンジン、ENJトークンですが、今回国内取引所であるCoinbase Japanにて取扱いが開始されました。ここで解説した内容はほんの一部に過ぎないため、これを機会にエンジンに興味がある方は、公式サイトを覗いてみる、実際にCoinbase Japanなどの取引所の口座開設を行いENJトークンを購入してみてはいかがでしょうか?

Coinbase(コインベース)の口コミ・評判・口座開設

The following two tabs change content below.

中島 翔

一般社団法人カーボンニュートラル機構理事。学生時代にFX、先物、オプショントレーディングを経験し、FXをメインに4年間投資に没頭。その後は金融業界のマーケット部門業務を目指し、2年間で証券アナリスト資格を取得。あおぞら銀行では、MBS(Morgage Backed Securites)投資業務及び外貨のマネーマネジメント業務に従事。さらに、三菱UFJモルガンスタンレー証券へ転職し、外国為替のスポット、フォワードトレーディング及び、クレジットトレーディングに従事。金融業界に精通して幅広い知識を持つ。また一般社団法人カーボンニュートラル機構理事を務め、カーボンニュートラル関連のコンサルティングを行う。証券アナリスト資格保有 。Twitter : @sweetstrader3 / Instagram : @fukuokasho12