暗号資産初心者向け!暗号資産投資をする前に知っておくべき5つの用語

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投資や暗号資産(仮想通貨)に興味を持っている方が情報収集や勉強をしていく中で、馴染みのない用語が出てくる機会が多いかと思います。それは金融関連の用語だったり、ブロックチェーン技術に関する専門用語である場合もあります。

また、海外のサイトで調べ物をしたりする中で日本語訳が中々出てこないようなものもあります。今回の記事では暗号資産トレードをする前に知っておくべき5つの用語を解説していきます。

目次

  1. FOMO(フィア・オブ・ミッシング・アウト)
  2. FUD(フィア、アンサータンティ、ダウト)
  3. HODL(ホドル)
  4. BUIDL(ビドル)
  5. AML(アンチ・マネー・ロンダリング)

①FOMO(フィア・オブ・ミッシング・アウト)

FOMOは「利益を得るチャンスを逃す恐怖心」を指します。トレードの観点では、多数のトレーダーがこぞって特定の銘柄を買っていくときの心理を表しています。「椅子取りゲーム」の最後の椅子を狙って焦る心理をイメージしていただけると分かりやすいです。

これはトレンドの最終局面に近づいているときに起きる事があります。トレンドを認識するのが遅れたにも関わらず、少しでも利益を獲得したいというトレーダーがこれに該当します。

上昇トレンドを例に考えてみましょう。上昇トレンドでは、レジスタンスラインを突き抜けて勢いを強める事が起きます(「レンジブレイク」)。この時、レジスタンスあたりで逆張りを狙い、売り注文を入れていたトレーダーの買戻しが価格上昇の勢いをさらに加速させます。

しかし、トレンドが永久に続くことはありません。ここでFOMOに駆られて、衝動に任せた買い注文が大量に入ったところがトレンドの終盤です。利益確定の売り注文が入ってくることが一般的なパターンです。そうするとトレンド終盤の参加者は含み損を抱える事になります。つまりFOMOに駆られて衝動的なトレードをする人は恰好の餌食です。

FOMOに乗せられるのではなく、FOMOを上手く利用していく事をおすすめします。レジスタンスラインを突破してそのレジスタンスラインがサポートラインに転換することもあります。つまり急騰後の利益確定の注文によって急落し続けるのか、サポートラインが機能して底堅く推移するのかは市場のポジション動向に左右されます。ケースバイケースで観測するようにしましょう。

②FUD(フィア、アンサータンティ、ダウト)

FUDは「恐怖心、不確実性、そして疑い」の頭文字を取ったものです。これは金融や暗号資産以外の業界でも使用される言葉であり、心理的な戦略の一つとして挙げられます。

FUDは、時には情報を操作するなどして特定の商品やプロジェクト、または企業に対する不信感を煽る戦略です。市場参加者の心理的な不安によって何かしらの利益を得ることが目的です。

例えば、ある暗号資産のプロジェクトに関するネガティブな情報が流通すると価格が暴落する場合があります。ここで、ショートポジションやプットオプションを持つことで得られる利益は少なからずあります。

特に暗号資産は他の金融商品とは違い、まだ誕生してから歴史が浅い市場です。また、取引所やトークンによっては流動性も低い場合があります。そのため、ネガティブな情報1つで価格が大きく変動してしまう場合があります。

ここで大切なのは敢えてネガティブな情報を発信する戦略が存在する事を、あらかじめ理解しておく事です。何かしらのニュースやツイートなどを見た途端に成行で売買をしてしまうと、FUDの戦略の思惑通りです。

FUDによりポジションが含み損を抱えたら、決断を下す前に、あらゆる視点から情報収集をしてみる事をおすすめします。

③HODL(ホドル)

HODLは何かの頭文字を取ったものではなく、もともとは「保有」を意味するHOLDという英単語の打ち間違いから来た用語です。HODLするというのは、ビットコインやイーサリアムなど何かしらの暗号資産を、価格の下落に関わらず保有し続けることを指します。日本語でいう所の、いわゆる「ガチホ(がっちりホールドする)」と同義です。HODLする人々の多くは長期保有の方針であり、中には短期売買の経験が浅い方もいます。ビットコインが発表された当初に、ビットコインに内在された価値を見抜いて買ってHODLし続けた人は、既に2017年のビットコインバブルで大きな利益を獲得した訳です。

またHODLというのは「バイ・アンド・ホールド」という従来の投資手法に似ています。バイ・アンド・ホールドとは、あるインデックスが本来の価値よりも低い価格で取引されている場合に買うという手法です。ドルコスト平均法を利用して定期的にビットコインを購入することも一つのHODLの手段と言えます。ビットコインの値動きをドルコスト平均法で均しつつ、長期的な目線で投資していくことが出来ます。

④BUIDL(ビドル)

BUIDLはHODLから派生した言葉です。BUIDLは暗号資産のエコシステムを構築し続ける人々を指して使われる言葉です。

BUIDLする人の特徴は、価格の変動に関わらずブロックチェーンや暗号資産が世界に与える影響を頑なに信じている点です。HODLと同様に、BUIDLは暗号資産に対する姿勢としても捉えることが出来ます。

HODLやBUIDLする人々(ホドラー、ビドラー)は、暗号資産が可能にする「信頼が不要(トラストレス)」なシステムの利点を信じ、ブロックチェーン技術を世界中に広めたいと考えています。暗号資産トレードで短期売買に取り組む人々とはまた別のモチベーションを持っているグループと言えます。

⑤AML(アンチ・マネー・ロンダリング)

AMLという用語も暗号資産取引の界隈ではよく登場します。マネーロンダリングとは資金洗浄の意味で、不正な手段で取得した資産をクリーンな現金、資産に転換することを指しています。アンチマネーロンダリング(AML)はこうした行為を防止する対策です。

金融市場は非常に複雑なため、この市場でロンダリングを行う方法は様々にあります。暗号資産のエコシステムの中では、常に新しい商品が数々登場しているので資金洗浄の手口はさらに複雑になります。このような複雑な商品を通して資金洗浄が行われると、政府にとっては資産の出どころを追跡するのが難しくなるというわけです。

そこで各国の規制機関はAML法を設け、銀行などの金融機関に対して、顧客の資産移動の監視や怪しい資産の動きを報告する義務を課しています。

まとめ

ここでは、暗号資産トレードをする前に知っておくと便利な用語を解説していきました。暗号資産トレードをしていると、ブロックチェーン技術に関連する用語も金融に関する用語も出てくるので難解に思われるかもしてません。しかし今回の記事で一部の用語はよく理解できたのではないかと思います。

暗号資産投資は、トレードとしてだけでは無く、基盤にあるブロックチェーン技術や新興市場に対する世の中の変化を知る良いきっかけともなります。興味のある方はわからない用語に出会ったらそのままにせず、積極的に調べるようにしましょう。

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中島 翔

一般社団法人カーボンニュートラル機構理事。学生時代にFX、先物、オプショントレーディングを経験し、FXをメインに4年間投資に没頭。その後は金融業界のマーケット部門業務を目指し、2年間で証券アナリスト資格を取得。あおぞら銀行では、MBS(Morgage Backed Securites)投資業務及び外貨のマネーマネジメント業務に従事。さらに、三菱UFJモルガンスタンレー証券へ転職し、外国為替のスポット、フォワードトレーディング及び、クレジットトレーディングに従事。金融業界に精通して幅広い知識を持つ。また一般社団法人カーボンニュートラル機構理事を務め、カーボンニュートラル関連のコンサルティングを行う。証券アナリスト資格保有 。Twitter : @sweetstrader3 / Instagram : @fukuokasho12