【仮想通貨取引所の元トレーダーが解説】コインチェックでNFTを利用する方法

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今回は、Coincheck NFTについて、大手仮想通貨取引所トレーダーとしての勤務経験を持ち現在では仮想通貨コンテンツの提供事業を執り行う中島 翔 氏(Twitter : @sweetstrader3 / Instagram : @fukuokasho12)に解説していただきました。

目次

  1. NFTとは?
  2. NFTマーケットプレイス
  3. Coincheck NFTの概要
  4. Coincheck NFTの取り扱い商品
    4-1. Cryptospellsとは?
    4-2. The Sandboxとは?
  5. まとめ

2021年に注目が高まっているNFTですが、仮想通貨取引所コインチェックがいよいよNFTマーケットプレイス「Coincheck NFT」をローンチしました。ここではコインチェックでNFTを利用する方法について解説します。

①NFTとは?

NFTは、Non Fungible Token(ノン・ファンジブル・トークン)の略で、日本語に訳すと非代替性トークンとなります。所有権や作成情報などの情報をブロックチェーン上に記録することにより、そのトークンが唯一無二であることを証明できます。

従来、デジタルコンテンツは所有権の所在を明確化できない、また、メーカーや代理店によるコンテンツ販売が一般的であるため、ユーザー同士での売買が難しい側面がありました。

NFTはトークンと所有権を1対1で結びつけることで、デジタルコンテンツの所有権を明確化し、個人間売買であっても透明性の高い取引が実現できます。

②NFTマーケットプレイス

これまでデジタルアートなどのNFTはクリスティーズなどのオークション会社で取引されることが多く、個人間での売買はあまり活発ではありませんでした。

しかし、ここ数ヶ月の間で個人間売買向けのNFTマーケットプレイス・プラットフォームが次々と誕生しています。NFTマーケットプレイスには、デジタルアートを扱うギャラリーもあれば、トレーディングカード専門市場や音楽専門市場など、様々なものがあります。

③Coincheck NFTの概要

2021年3月24日にコインチェックがリリースしたCoincheck NFTとは、ローンチ時にCryptospells(クリプトスペルズ)とThe Sandbox(ザ・サンドボックス)の2種類のブロックチェーンゲームアイテムのユーザー間売買が可能となっています。

また、仮想通貨の売買などコインチェックのその他のサービスとのシームレスな取引が可能でコインチェックのアカウントさえあれば利用できます。また、NFTの出品や購入、保管ができ、出品や購入にかかるネットワーク手数料が無料となっています。ただし、β版とあるため現在が最終形ではなく現在はあくまでもパイロット版となります。

④Coincheck NFTの取り扱い商品

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現在、Coincheck NFTでは、イーサリアムなどの仮想通貨でCryptospellsとThe SandboxのNFTの売買が可能です。Coincheck NFTが取り扱っている2種類のブロックチェーンゲームについて説明します。

Cryptospellsとは?

Cryptospellsの概要

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Cryptospellsは日本のブロックチェーンゲーム会社クリプトゲームスによって2019年にローンチされたデジタルトレーディングカードゲームです。HTML 5ベースのWebアプリで動作し、トレーディングカードをERC712規格のNFTで発行することでユーザーの所有権が証明されています。

トレーディングカードゲームはその名の通りカードを使って相手と対戦するゲームで、様々なトーナメントやプロのゲーマーもいる確立された市場です。日本のトレーディングカードゲーム市場は、年間約1000億円の市場規模と玩具市場の約1/6を占めています。

Cryptospellsの特徴

ブロックチェーンの世界に入ったトレーディングカードゲームはどのような進化を遂げているでしょうか。Cryptospellsの特徴について解説します。

  • 自分の所有するカードが暗号資産になる
    各カードの発行枚数や所有者、取引履歴はブロックチェーン上に記録され、そのカードは NFTマーケットプレイスで売買することができます。カードのランク毎に発行枚数が決まっており、カードの希少価値が生じる仕組みとなっています。
  • 自分のオリジナルカードを発行できる
    ゲーム内でカード発行権を獲得した場合、ユーザーはオリジナルカードを発行することができます。
  • 自分のカードが別のゲームでも使える
    NFTコンバーターを通して、マイクリプトヒーローズを含む6種類のゲームで相互利用が可能です。
  • ゲームのパラメーター設定をユーザー投票で実施する
    Cryptospellsではゲーム運営にユーザーの意見を取り入れる、非中央集権的な体制の構築を目指しています。
  • 自分のギルドの収益分配がある
    ギルドというゲーム内通貨について、所属チームの課金収益の15%が、分配される仕組みがあります。

The Sandboxとは?

The Sandboxの概要

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The Sandbox はアメリカのPIXOWL社によって2012年に最初にリリースされたゲームシリーズです。ブロックチェーンゲーム版は2019年にリリースされました。2021年4月時点でダウンロード数は4,000万を越え、ピーク時の月間アクティブユーザー数は100万人を超えるなど、世界的に有名なブロックチェーンゲームです。

The Sandboxの特徴

The Sandbox内で流通するトークンはSAND(サンド)と呼ばれ、サンドを稼ぐ方法が複数用意されています。

  1. ゲームをプレイしてSANDを稼ぐ
  2. 自身が制作したゲームやアドオン機能を他のプレイヤーに有料提供して稼ぐ
  3. ゲーム内で獲得したアイテムをマーケットプレイスで出品して稼ぐ
  4. 土地(LAND)や自分が制作した施設などを貸したり売ったりすることで不動産収入を得る

⑤まとめ

Coincheck NFTの登場で、NFTをより気軽に利用できる環境が整いつつあります。ブロックチェーンゲームにおける一番の魅力はゲームを遊びながらビジネスとしてもワークする可能性があることでしょう。興味のある方はコインチェックでアカウントを開設し、Coincheck NFTを試してみてはいかがでしょうか。

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中島 翔

一般社団法人カーボンニュートラル機構理事。学生時代にFX、先物、オプショントレーディングを経験し、FXをメインに4年間投資に没頭。その後は金融業界のマーケット部門業務を目指し、2年間で証券アナリスト資格を取得。あおぞら銀行では、MBS(Morgage Backed Securites)投資業務及び外貨のマネーマネジメント業務に従事。さらに、三菱UFJモルガンスタンレー証券へ転職し、外国為替のスポット、フォワードトレーディング及び、クレジットトレーディングに従事。金融業界に精通して幅広い知識を持つ。また一般社団法人カーボンニュートラル機構理事を務め、カーボンニュートラル関連のコンサルティングを行う。証券アナリスト資格保有 。Twitter : @sweetstrader3 / Instagram : @fukuokasho12