「仮想通貨はコミュニティのハブになる」ALIS × PoL対談、代表2人が語るブロックチェーン業界の未来

安さんと田上さん

6月中旬にビッドコインの価格が100万円を突破し、なおも上昇を続ける中、投資家や関係者から再び注目を集め始めています。一方で、今年の5月31日に可決された資金決済法と金融商品取引法の改正案などで業界全体の規制が強化されるなどブロックチェーンを取り巻く事業環境は厳しさを増してきています。

今回、HEDGE GUIDE編集部はそんなブロックチェーン業界の最前線で活躍される株式会社ALIS(アリス)代表取締役の安昌浩さんと株式会社techtec(テックテク)代表取締役の田上智裕さんのお二人に、今の日本のブロックチェーン業界をどう見ているのか、そしてどんなブロックチェーンの未来を描いているのかお話をお伺いしました!

※本記事は、2019年6月14日取材時点の状況でお送りしております。

話し手: 株式会社ALIS 代表取締役 安昌浩(やすまさひろ)さん

京都大学で核融合を専攻した後、2011年株式会社リクルートに入社。転職メディアの商品企画やHRTech領域の新規事業開発をはじめ、自然言語解析や機械学習領域の事業開発を担当する。2016年、同社の企画部門の最高賞を受賞。2017年9月ブロックチェーンを用いたALISを立ち上げるため4.3億円を調達し、信頼できる記事と人々にいち早くアクセスできる世界の実現を目指す。現在β版を稼働中。

話し手: 株式会社techtec 代表取締役 田上智裕(たがみともひろ)さん

学生時代にチームラボでアプリ開発を経験後、2016年に株式会社リクルートホールディングスに入社。ブロックチェーンのR&Dを担当。2018年に独立しtechtec,Inc.を創業。ブロックチェーン学習サービス「PoL(ポル)」を運営している。事業を通して誰もが教育にアクセスできる機会、世界を目指す。

目次

  1. ブロックチェーン業界の現状
    1-1.ブロックチェーンがつくる「ユーザーが主役になる時代」
    1-2.日本はブロックチェーン後進国である
    1-3.これまでの不可能を可能にするブロックチェーン
  2. ブロックチェーン業界のこれから
    2-1.日本は大企業や取引所を中心に盛り上げていく必要がある
    2-2.海外では次々と生まれるイノベーション。日本は?
    2-3.独自通貨は今後も増えていく
  3. 投資初心者へのアドバイス
    3-1.まずは気軽にブロックチェーンに触れてみて欲しい
    3-2.「応援したいからやる」マインドで投資するべき
  4. 編集後記

1. ブロックチェーン業界の現状

1-1.ブロックチェーンがつくる「ユーザーが主役になる時代」

―まず、簡単な自己紹介とサービス紹介をお願いします。

田上さん:techtec代表の田上です。「個人の成長をサポートし、誰もが自由に生きていける世界を作る。」というミッションを掲げ、「好きな事を、好きな時に、好きな場所で、好きな人と、好きなやり方で。」というビジョンを実現するため、サービス運営に取り組んでいます。PoLというブロックチェーン向けの学習サービスを運営しており最近はPoL内で特定のコースを学習するごとに獲得することができるPoLトークンをリリースしました。今後はそこでコミュニティを作ったり、経済圏をつくりたいと考えています。

安さん:ALIS代表の安です。信頼性の高い情報、人に素早く出会えるALISというブロックチェーンを使ったソーシャルメディアを運営してます。信頼できる記事を書いた人、それをいち早く見つけた人が報酬を獲得することで信頼できる情報を蓄積するプラットフォームの実現を目指します。今のインターネットはインフルエンサーとその他多数というピラミッド構造になっていて、その他多数の人はインターネットで選択肢を得られないという問題をブロックチェーンを使いながら解決していくことに取り組んでいます。

田上さんと安さん

左:田上さん 右:安さん

―今回のサービスはなぜ、ブロックチェーンを利用されたのでしょうか?

田上さん:プロダクト面での理由は大きく2つです。1つ目は、中央集権性の排除です。非中央集権型のユーザーのコミュニティを作ることで、参加ユーザーは能動的なためエンゲージメントの高いものにできたり、それによってこれまでできなかったことができるようになります。

2つ目は、独自のトークンを発行できるところですね。PoLトークンはALISさんを参考にして作らせていただいたのですが、ALISコミュニティはかなりエンゲージメントが高いので、やはりトークンインセンティブは大きいですね。独自の通貨が法定通貨に換金できることは、ブロックチェーンを使ったトークンとしては大きい要素だと思います。

PoLトークンリリース

(画像提供: techtec 公式サイト)

安さん:あくまでサービス面で話すと、1つはユーザーと一緒にサービスを作れるところですね。将来はユーザー自身が主役になる時代が来るので、ブロックチェーンはあたりまえの技術として使えるようにならなければいけないと思います。

今、ユーザーの情報はすべて各サービスが持っていますよね。サービス側がメールアドレスとパスワードをそれぞれ入力された情報を蓄積していきます。それが遠くない将来、ユーザーに結びつき、ユーザー側にどんどん情報が溜まる仕組みになります。そうするとこの先、わざわざパスワードを入れずに各サービスにログインできるようになるんです。その基礎としてブロックチェーンが使われる可能性が高く、それが先ほど田上さんがおっしゃっていた、中央集権制の排除につながります。

安さん

1-2.日本はブロックチェーン後進国である

―なるほど。では「ブロックチェーンを使いたいから」という理由でサービスを始めることに対してはどう感じますか?

田上さん:一時期は会社名にブロックチェーンを入れて株価を上げる動きがありましたよね。確かに上場企業として株価をあげることは大切なので、捉え方によっては正しいとは思います。あまり本質的ではないですがアリですね。良くも悪くもブロックチェーンやトークンはメディア受けもいいので、PR効果もゼロではないですし。ただ、そこに中身が伴う必要はあります。

安さん:僕はみんな、とりあえずブロックチェーンやってみたら?と、思います。海外と比べると、日本のブロックチェーン業界はかなり遅れているんですよね。もっと、みんながあたりまえのようにブロックチェーンに馴染まないとダメなんです。これはAIとかも一緒ですけど、ここまで騒がれて使われてきたからこそ今、AIの産業が生まれています。ブロックチェーンはまだその段階までいけていないんです。優秀なのにも関わらず、ブロックチェーンの事業ができず解散してしまうチームを僕は過去に何度も見てきました。以前は「ただ言うだけはやめてほしい」と思っていたのですが、今は「ただ言うだけでもいいから盛り上げることが大事」だと思います。

―業界最前線にいるお二人は今、日本のブロックチェーン業界をどう見ていますか?

安さん:海外のブロックチェーンは、日本よりもかなり進んでいます。たとえばスターバックスがコーヒー豆のサプライチェーンを可視化するプロジェクトを行なっていたり、ルイ・ヴィトンも商品の原材調達から店頭に並ぶまでの各ステップで、さまざまな情報が複製不可能な状態でブロックチェーン上に記録されるという仕組みを作っています。他にも医療、不動産、金融などのさまざまな分野でブロックチェーンが動いています。

一方で、それらの海外の動きと日本を比較すると、日本はまったくその段階ではありません。いまだに「ブロックチェーンって、結局なんなの?」という状況で、盛り上がっているけどよくわかんないし「それ、データベースでもできるでしょ?」と、思っている人も多い。

海外はそもそも、データベースと比較したルールで動いていなくて、プロトコル(通信規格)としてあたりまえだよねとか、Web3.0はこれからくるからそれに備えないといけないとか。Facebookで今盛り上がっているのも「ユーザーに主権を返しにいく」文脈から始まっているんです。

それなのに、日本ではブロックチェーンに対して否定的な人が多く、企業がPoC(概念実証)に止まっており、まだまだ技術が進んでいない印象です。

田上さん:そうですね。開発は安さんが最前線なので、私からは現場目線でお話しすると、そもそもブロックチェーンが何かわかっていないというのはその通りで、わかるための土壌が育ってないと感じています。たとえば海外ですと、コインベースという大きい取引所があって、コインベース・アーンという学習して色々な仮想通貨をもらえるサービスをやっていたり、バイナンスという大きい取引所がバイナンスアカデミーという学習サービスをやっていたりします。

バイナンスアカデミーは一時期、プロダクトハントという世界中で人気のサービスが投票で評価されるランキングサイトで2位まで上がってきていたんです。純粋にブロックチェーンの学習サービスがそこまでくるって、すごいですよね。やはり世界と比較すると、日本はまだまだです。「ブロックチェーンで何ができますか?」と聞かれたときに、国内ではゲーム系以外だとまだALISさんくらいしかないですからね。

田上さん

1-3.これまでの不可能を可能にするブロックチェーン

―最近お二人が気になっているブロックチェーンのトピックはなんですか?

田上さん:直近でいうと「オラクル問題」がすごい気になっています。

ブロックチェーンは記録したデータは改ざんしにくいのですが、そもそも最初に記録するデータが間違ってしまうと、正しくないことが正しいとされてしまいますよね。最初の段階で記録するデータはどのように信憑性を担保すればいいのかというのが、ブロックチェーンの課題としてあるんです。それが、オラクル問題。

安さん:僕はDeFi(分散型金融)かな。もともと僕、資本主義の構造をもっとよくしたいというのが人生のテーマとしてあってALISを始めたんですよね。DeFiというのがまさにそこの富の偏在の偏りをなくす可能性の技術なんです。簡単にいうと、誰でも金融にもっと簡単にアクセスできるようになるんですよ。

どれくらい簡単かというと、今イーサリアムを持っていると、サービスにログインして、ボタンを押すだけで手間なく、自分が持っているイーサリアムを他の個人に貸し出せるサービスがあるんですよね。年利が7%くらいもらえちゃう。今まで銀行口座を持っていてもできなかったことが簡単にできるようになったという点で、かなりブロックチェーンの可能性を感じます。金融は信用力がすごく大事なので、これを起点にまさに個人の信用を使うサービスも生まれそうだなとか、色々考えるとこの領域はめちゃくちゃ面白いですね。

田上さんと安さん

2. ブロックチェーンのこれから

2-1.日本は大企業や取引所を中心に盛り上げていく必要がある

―日本が世界から遅れている中で、なんとか追いつくためにはどうしたら良いでしょうか。

安さん:色々な観点がありますが、ここでは2つ。まず、大企業がブロックチェーンを使わないとダメだと思います。

田上さん:まさにその通りですね。

安さん:ベンチャー企業がいくら「ブロックチェーンはイケてます」と言っても、意外にみんなのってこないんですよね。でも大企業が「ブロックチェーンを使っています」と言うと、みんな途端に危機感を持ち出すんです。「あそこがやるならうちもやらないとヤバい」と。まさにその1つの例が取引所で、取引所の利益が大きいとわかり始めた途端、みんなブロックチェーンに注目し始めたんですよね。

2つ目は、結局は日本の取引所などを含め、この領域に投資できる企業のどこかが強い認識を持って業界を盛り上げようとしなければいけないと思います。

コインベースやバイナンスなどの海外の取引所は、彼らにしかできないことをどんどんやって、自分たちで寄付プラットフォームやサービスを立ち上げたり、出資するVC(ベンチャーキャピタル)をつくったりと色々やっています。結局、日本のブロックチェーン業界で最も利益を出しているはずの取引所などを主導に、もっと投資や事業をしやすい状態を作り出さなければダメだと思います。最も、法規制などの対応でそのような状況にないことも重々承知の上なので、なかなか難しいのですが。

安さん

2-2.海外では次々と生まれるイノベーション。日本は?

―日本の規制が多すぎる現状についてはどう感じますか?

田上さん:これは安さんにも考察していただきたいですが、今回の5月31日に可決された改正案、あれはきついなぁと。ブロックチェーンはテクノロジーなのに仮想通貨ドリブンで規制が決まってしまっていますよね。もちろん一番大事なところでもあるので、規制は厳しくて然るべきなのですが、たとえば条件をつけるなどして、もう少しイノベーションが生まれるような側面も入れてもらえると、産業が発達すると思います。

安さん:前提として、そもそも規制はいいことだと思っています。これがないと業界発展がないので。でも最近は、消費者保護の観点で行き過ぎなんですよね。今回の規制でどういうことが起きるかというと、ユーザーがものすごく使いにくいサービスが生まれる可能性が増えたんです。

なぜかというと、ブロックチェーンという非中央集権の世界ではユーザーが自己管理するのがあたりまえです。なんだかんだそれは大変でサービスが広まらなくなってしまうので、ブロックチェーンサービスの提供者は管理を代行して行っているんですよね。ALISもそういうことを実は裏側でやっているんですけど、今回の規制でそれができなくなるので、途端にユーザーは面倒臭くなって辞めてしまうんですよ。

日本だけの話だったらいいですけど、海外でもブロックチェーンは発展しているわけですよね。海外ではここまで厳しい規制は入っていません。日本の規制がどんどん厳しくなる間に、世界では先にユーザーを獲得していて、ユーザーのリテラシーをあげていきます。それで日本が遅れてしまう状況はよくないですよね。

たとえばICOもそうです。ICOは詐欺が多かったって一言で片付けられてしまいますが、僕がすごい悔しいのは、当時海外のICOには日本人が相当お金を入れているはずなんですよね。でも日本人が獲得したお金ってほとんどないんです。純粋に、お金が国外に流れているんですよ。うまくやれば、日本がもっとICOでお金を集めてブロックチェーンの産業を伸ばして、ソフトウェアはダメだったけれどブロックチェーンこそは!と、盛り上がったかもしれないのに、そもそも業界・新たな価値を生み出すプレーヤーを増やす話ではなく、消費者保護だけを優先する方向になっているので、どんどん悪循環に陥ってしまうと思います。知らないうちにブロックチェーンサービスに触れていたという体験を作ることに挑戦するプレーヤーを増やすべきなのに、その志を持った人が事業を断念せざるを得ない状況になっていてはマーケットが広がらず、小さなパイの奪い合いになってしまうので。

日本が規制している中、世界はどんどんICOで調達してしまい、今やICOは落ち目の資金調達手法として見向きもされなくなりました。そんな中、日本はようやくICOの規制を整えたというような状況です。その辺を日本はもっと考えながらやらないと、本当に衰退してしまうと思います。

実際に優秀な人たちは、海外に出て行く印象です。

田上さん:本当にそうですね。トークン設計するときも仮想通貨にできないので、トークンというよりただのポイントみたいなものになってしまいますし、今は本当に国外でやったほうが早いので、私もシンガポールで会社を作ることも考えています。

田上さん

2-3.独自通貨は今後も増えていく

―お二人は、仮想通貨の未来をどう考えますか?

田上さん:1つ聞きたいのですが、独自通貨って今後どうなっていくと思いますか?

安さん:そこね。経済圏独自の。

田上さん:色々なことを言う人がいますよね。「ビットコインとイーサリアムしか残らない」とか、「色々用途があるので通貨としてはビットコイン、アプリケーションとしてはイーサリアム」とか。私自身は、独自通貨は結構残ると思っているんです。

独自の経済圏って今後、多分もう少し育ってくるんですよね。やはり個人にフォーカスする時代は進んでいるので、コミュニティは増えていくと思います。そうすると、何かしらそこに流通を仲介するものが必要になってきますよね。でもコミュニティには管理者がいないので、仲介のハブになるものが必要なんです。今でいうと円やドルですね。ブロックチェーンがそのハブになると思います。グローバルな通貨にはならないにしても、換金性を持った通貨は残っていくと思います。そういう意味では、独自通貨はもう少し伸びると個人的には思います。

安さん:僕も考え方は一緒ですね。2つ理由があります。1つ目は今、田上さんがおっしゃったところに近いですけど、結局ユーザーがそのプロトコルを信じて、一緒にサービスを育ててくれることはとてもいいことなんですよ。ビットコイン信者の人がビットコインを広めてくれる、イーサリアム信者の人がイーサリアムを広めてくれる、みたいな。そのサービスが育てば育つほど、自分たちに利益が返ってくるから頑張ろうという熱心なユーザーが出てくる仕組みなんです。それを活用しない理由はないな、と。

2つ目は、今2000種類くらい仮想通貨がありますが、そこで問題になるのが「この通貨は受け入れるけど、この通貨は受け入れない」という店舗が出てくることですよね。しかしそれは技術が解決していきます。まさにDeFiの分野とかで、ユーザが意識することなく、通貨やトークンを変換する技術はどんどん出てきていますよね。ユーザーが何の通貨を持ってるか気にすることなく、独自トークンを持っていても、ビットコインにすぐ変えられる未来がくると思うので、一本化される必要はないんですよね。だから色んな通貨が今後残り続けて発展していくと思うので、独自通貨の可能性は大いにありますね。

安さん

3. 投資初心者へのアドバイス

3-1.まずは気軽にブロックチェーンに触れてみて欲しい

―初心者の方が、ブロックチェーンを身近に感じるためにはどうしたらいいですか?

安さん:PoLを使う!(笑)

田上さん:実際触ってみるのが一番なんですよね。

安さん:そうなんですよね。PoLで学習したり、ALISを実際やってもらったりして「このサービスは、ブロックチェーンで動いている」と、感じてもらう。

よくわからない技術だと思われるのが一番よくないので、効用にフォーカスしてほしいですね。たとえばALISの場合は、自分の書いた記事ですぐ、お金に準ずるトークンが戻ってくることを経験できるので、ブロックチェーン初心者の方にこそ触れて欲しいですね。

ALIS

(画像提供:ALIS公式サイト)

田上さん:安さんはゲームとかどう思いますか?私あまりやったことなくて。

安さん:DAppsゲームとか結構やってます。ブロックチェーンの要素は少ないですけど、ゲットしたカードを売ることができます。僕、DAppsゲームはクリプトスペルズを結構やりましたが、ゲームから始めるのはいいと思います。

クリプトスペルズやマイクリプトヒーローズというゲームがあるんですけど、自分がそこで育てたキャラクターやゲットしたアイテムをゲームの中ではなくて外で売買できるんですよね。

―なるほど。初心者はどうしても仮想通貨やブロックチェーンに対して懐疑的に見えてしまいます。

安さん:まず、仮想通貨からブロックチェーンに触れるのは良くない。お金を稼ぎたいから仮想通貨投資を始める人はもちろん多いのですが、仮想通貨投資にはまだ詐欺的なプロジェクトが多く、どうしても怪しいんですよね。これを払拭するのは厳しい。

田上さん:厳しいですよね……。

安さん:なので、たとえばゲームから始めて、楽しくやっていたら裏で実はブロックチェーンが動いていたというのが一番です。ゲームで自分のゲットしたアイテムを他の場所で売れたり、ALISのように書いた記事で報酬がもらえたりとか、そういうものを増やしていくしかないですよね。

田上さん:これは本当にね……。

安さん:あとはPoL受講するとかね。(笑)

田上さんと安さん

3-2.「応援したいからやる」マインドで投資するべき

―最後に、投資初心者へのメッセージをお願いします。

田上さん:何に投資しているかは理解した上で投資した方がいい。結構ボラティリティ(銘柄の価格変動)だけを見て、投資している人が多いと思います。実際、僕も誰かに説明できるくらい完璧に理解できているのはビットコインとイーサリアムだけなので、持っているのもこの2つだけです。イーサリアムとかは技術的な開発の進行があると価格が上がったり下がったりするんです。それを見ているだけでも価格のボラティリティもわかってきます。そういう意味ではきちんと何に投資しているのかをまず理解することが大切だと思います。何に投資しているかわかれば、価格を見ているうちに興味が湧いてきてコミュニティに貢献しようとも思えますしね。

安さん:投資から入るのはあまり得策ではないですね。どちらかというと「このプロジェクトを応援したい」というマインドで何を買うか決めて、上がったらラッキーと思って投資したほうがいいです。なぜかというと、このマーケットは小さいので、まだいくらでも操作できるんですよ。だからプロジェクトの価値とトークンの価格が全然紐ついていない場合がよくあります。有名人がやってるからって、あまりよくないプロジェクトのトークンの値段が上がることもありますしね。予測できないことが起こる業界なので、ひとつひとつ気にしていたら心が壊れちゃうんです。「自分は投資が向いてない」と落ち込んでしまう。でも全然そんなことはなくて。落ち込む必要なんて、全然ないんです。わけのわからないことが起こるのがあたりまえな業界なんですよ。だから「応援したいからやるマインド」が、大切です。

安さんと田上さん

4. 編集後記

シリアスな話をしながらも、終始和やかな雰囲気で行われた今回の対談。お話の中で感じたのは、いかに日本が世界のブロックチェーン水準から出遅れてしまっているかということです。世界ではすでにあらゆるサービスにブロックチェーンが組み込まれており、ブロックチェーンの技術はあたりまえに使えなければならないレベルまで来ています。

日本では消費者保護目線の規制が多くイノベーションが生まれにくくなっている状況ではありますが、「まだまだこれから」の業界であり、日々何が起こるかわからず、どんどん変わっていく領域だからこその面白さも同時に感じました。

個人にフォーカスする時代となる中で今回のお話の中でも度々出てきた「コミュニティ」という言葉。今後、仮想通貨がコミュニティのハブとなっていくことで世の中に浸透していくのではないかと思いました。

お二人の話の中でもあったように、まずは実際にやってみることが大事。興味が湧いた方は、PoLで学習し、ALISで記事を書く中で、実際にブロックチェーンに触れてみてはいかがでしょうか。

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HEDGE GUIDE 編集部 仮想通貨チーム

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HEDGE GUIDE 編集部 仮想通貨チームは、仮想通貨投資やブロックチェーンなどフィンテックに知見が深い編集部メンバーが、仮想通貨に関する最新ニュースやコラム、仮想通貨に関する基礎知識を初心者向けにわかりやすく解説しています。/未来がもっと楽しみになる金融メディア「HEDGE GUIDE」