東京海上アセットマネジメント株式会社はサステナブル投資ステートメントを策定、3月31日に公開した。ステートメントは、同社の経営理念の一つである「資産運用を通じて豊かで快適な社会生活と経済の発展に貢献する」を踏まえ、すべてのアセット(資産)クラスでESG(環境、社会、ガバナンス)要素を含む中長期的な持続可能性を考慮したサステナブル投資を実践するという方針を示している。
ステートメントは①サステナビリティ(ESG要素を含む中長期的な持続可能性)の考慮②サステナブル投資の実践の2項目を掲げる。サステナビリティの考慮については「投資先(投資先候補を含む)を取り巻く外部環境と状況変化を的確に把握することが投資先に対する評価と投資判断に必須」としたうえで、「すべての投資先が様々な形で、気候変動等の環境(E)に関する問題、労働や人権等の社会(S)に関する問題、意思決定の透明性等のガバナンス(G)に関する問題に直面している。こうした課題について、リスクの抑制に加え、課題解決に向けた機会を創出することは、投資先の持続的成長と価値向上にとって重要な要素であり、取り組みの必要性は一段と高まっている」と提起している。
そのうえで、自社の方針として、投資先のサステナビリティ課題への対応力を見極め、ESG情報などを活用した中長期的な視点に立った投資判断を行い、顧客にとっての投資リターンの向上につなげること、サステナビリティを考慮する際、投資先の価値創造に重要な「将来財務情報」を適切に認識するための調査、建設的な「目的を持った対話」(エンゲージメント)を挙げている。
サステナブル投資の実践では、将来財務情報の分析結果を投資先の評価と投資判断プロセスに統合する「ESGインテグレーション」を実践する。企業評価モデルにおいては、ESGに対する取り組み状況をスコア化し、当社独自のフレームワークを用いて分析評価を行うなど「定性的な評価に止まらず、定量的な評価につなげる」とともに、調査分析力と評価手法の質的向上も図っていく。
【関連記事】GPIF「サステナブル投資ステートメントの策定について」(PDF)
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