SBIホールディングス、第1四半期決済発表。デジタルアセット事業の成績好調、更なる取り組みへ

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SBIホールディングスは7月30日、2020年3月期第1四半期の決算を発表した。発表によると、同グループで仮想通貨取引所を運営するSBI VCトレードと仮想通貨のマイニング事業を行うSBI Cryptoも実績に大きく貢献しており、デジタルアセット事業の更なる収益拡大に向けて今後様々な取り組みを推進するとしている。

決算報告によると、SBIホールディングスの連結利益に占めるSBI証券の利益は、2014年から低下し続け、今回の決算で50%を下回るまで低下している。その一方で、SBI VCトレードは利益約22億円、SBI Cryptoは利益約8億4,400万円を計上しており、SBIホールディングスが進めてきたデジタルアセット関連事業は「生態系がほぼ完成し、仮想通貨市場が低迷期から脱した」ことで収益力の強化に繋がったとされている。

SBI VCトレードでは、新たなサービスとして取引所形式による仮想通貨の取引サービス「VCTRADE Pro」をすでに開始している。取り扱い通貨はリップル、ビットコイン、イーサリアムだ。また、マイニング事業においても新たなマイニング機器開発が順調に進んでおり、サンプル製造が近々開始、来年にも導入が開始される予定だ。これにより、SBI Cryptoのハッシュパワーが現在の数倍に拡大する見込みだという。

仮想通貨市場の拡大には機関投資家の参加が必要だと言われる中で、SBIホールディングスは機関投資家も参加するスワップ市場創設に向け、年内にも取り組みを加速させることも発表している。これに伴い、日米での店頭デリバティブ電子取引サービスを展開するClear Markets社への追加出資を検討しているという。また、金商法の改正に対する対応としてSBI VCトレードをSBI証券傘下に置くなど取り組みを進めている。

ブロックチェーン技術の社会導入はまだこれからというフェーズにあって、SBIホールディングスが着実に業績をあげている。同社代表取締役社長の北尾氏は決算発表会で、仮想通貨の自主規制団体「JVCEA」が金融活動作業部会(FATF)に「規制が厳しい」と手紙を出した件について批判的な意見を述べるなど、仮想通貨が厳しく規制される中でも実績を上げ続ける自信を窺わせている。

【参照記事】2020年3月期 第1四半期 SBIホールディングス株式会社 決算説明会

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立花 佑

自身も仮想通貨を保有しているWebライターです。HEDGE GUIDEでは、仮想通貨やブロックチェーン関連の記事を担当。私自身も仮想通貨について勉強しながら記事を書いています。正しい情報を分かりやすく読者の皆様に伝えることを心がけています。