ロベコ、サステナブル投資の知的財産を公開する新たなイニシアティブを開始

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資産運用のロベコが「サステナブル投資(SI)オープンアクセス・イニシアティブ」を開始した。同イニシアティブを通じてサステナブル投資の知的財産を公開していく計画で、第一段階として、顧客や学術界に対し、ロベコ独自の「SDG(持続可能な開発目標)評価フレームワーク」を用いて算定した、企業の「持続可能な開発目標(SDG)スコア」を公開。対象者は顧客向けポータルサイト上で自由にアクセスすることができる。8月24日、ロべコ・ジャパン株式会社がリリースの日本語版を公開した。

ロベコのSDG評価フレームワークは、世界最大手のアセットオーナ―をはじめ、ロベコの多くの顧客のポートフォリオで使用されている。UBSグローバル・ウェルス・マネジメント、BBVAアセット・マネジメント、ペンションファンズINGといった企業は、同イニシアティブへの強い支持を表明している。

SDG評価フレームワークの開発では、ロべコは他社に先駆け2017年に着手。投資対象候補となる企業によるSDGsへの貢献の定量化を実現している。「サステナブル投資で、データの質は最大の課題の1つ。運用業界が協力してデータの改善やデータ基準の定義・設定に取り組むべき」とロべコはその目的を明言しており、今回開始するSIオープンアクセス・イニシアティブを通じ、実現に大きく貢献するとしている。

今後は、サステナブルな意思決定を支援するため、知的財産を公開する対象をさらに広げていく。また、公開するデータに対する意見・評価を積極的に入手するため、学術界、顧客、サステナブル投資専門家などのステークホルダーと継続的に対話を行う。

「資産運用会社は従来、知的財産を他社から守り、自社独自の投資プロセスへの付加価値として利用する傾向があった。しかし、地球が直面する極めて大きな課題を前に、従来とは異なるアプローチが求められている。こうした課題に適切に対処するために力を合わせなければならない。ロベコのSDGデータを幅広く公開することを通じ、運用業界全体の質の向上と基準設定に貢献することを目指す」と、同社は運用業界の協力の必要性に言及。将来は、他のSIデータや知的財産についてもより広範なステークホルダーに公開していく考えだ。

ロベコは1929年に設立された資産運用会社。世界に16拠点を構え、オランダのロッテルダムに本社を置く。95年よりサステナブル投資に注力、サステナビリティ、ファンダメンタル、クオンツ分野のリサーチを融合させることで、機関投資家、個人投資家双方に幅広いアクティブ運用戦略を提供している。オリックス・コーポレーション・ヨーロッパN.V.の子会社で、22年3月31日現在、ロベコ単体の運用資産総額は1970億ユーロ(約26.604兆円)、うち1,880億ユーロにESG要素が統合されている。

【参照リリース】ロベコ、サステナブル投資の知的財産を公開する新たなイニシアティブを開始

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HEDGE GUIDE編集部 ESG・インパクト投資チーム

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