リップル社が、金融取引における「流動性」について論じている。英フィナンシャル・タイムズ紙が定義するところによると、流動性は資産の換金(現金化)のしやすさを表している。売りたいときにはいつでも換金できることを、流動性が高いというのだ。
利用者が多いため安定した取引である、ということも流動性の高さの指標の一つだ。たとえばすぐに口座から引き落とされるデビットカードでの購入や、紙小切手預金のような日常的な取引だ。こういった取引過程における価格変動(以下ボラティリティ)のリスクはほとんどない。
一方で、国際送金などひとたび国を越えた取引となると、流動性は急激に低下する。各国それぞれの規制や通貨の違い、時間差で着金までには通常時間がかかってしまうのだ。時間の経過によるボラティリティリスクもある。
結果、現地の通貨を入金するための決済口座として機能するノストロ口座が必要となる。これはたしかに低リスクではあるが、2016年のマッキンゼーのグローバル決済レポートによると、ノストロ口座には約5兆米ドルほどの資産が滞留しているという。取引量に見合った残高を確保するため、より積極的に、そして生産的に資産を活用する必要がある。
世界中のノストロ口座を維持・管理する負担は非常に大きい。こうした複雑さが、現状では世界でもほんの一握りの銀行のみがグローバル決済を処理できる理由の一つとなっているのだ。
こういった国際送金における流動性の問題の解決策としてリップルが提案するのは、やはりデジタル資産の活用だ。世界共通の資産が普遍的な通貨として機能すれば、国を越えた取引をリアルタイムで、そして安価で実行できるのだ。
リップルのトークンであるXRPは、国際送金に流動性を持たせるように企業向けに作られたデジタル資産だ。その証拠に、XRPを活用したソリューションxRapidでの取引は、わずか数秒で終了する。取引が高速化すればするほど、当然利用者のボラティリティリスクは下がるだろう。広く普及し、利用者が増えることによって、より安定した取引にもつながる。
流動性が上がるということと、利用者が安心して取引ができるということは比例する。さまざまな金融機関が流動性を上げるための努力をするなかで、リップルのソリューションは一つの有効な手段だと言えるだろう。
【参照サイト】Liquidity Explained
【関連ページ】XRPとは?特徴・仕組み・購入方法
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