NFTアートにおける男女格差が判明、調査レポートを公開

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NFTアート市場に関する最近の調査の中で、大きな男女格差が生じていることが明らかとなった。暗号資産業界の課題として長らく指摘されてきた問題が、NFTでも同様に起きてしまっていることになる。

調査会社Art Tacticが実施した調査によると、過去21ヶ月間のNFTアートの売上のうち、少なくとも77%が男性アーティストに支払われ、女性アーティストにはわずか5%しか支払われていなかったという。米メディアBloombergが11月10日に報じている。

「少なくとも」というのは、売り上げの16%が性別不明のアーティストに支払われたためだ。なお、注意したいのはNFTアーティストのうち女性が何人いるかについては言及されていないという点である。

女性アーティストに支払われている5%という割合は、NFTの総売上高と女性アーティストの売上高から算出している。つまり、男性アーティストと女性アーティストの人数を比べてみると、より明確に男女格差が現れる可能性があるということだ。

現状のNFTでは、クリエイターか購入者かに関わらず、男女格差は顕著に現れている。2021年初めにミュージシャンのGrimesは、NFTマーケットプレイスNifty Gatewayで自身のNFTが大ヒットし、最も売れたNFTアーティストのトップ10に唯一の女性としてランクインした。

トップ10に女性アーティストが1人しかいない状況であるということから考えても、NFTアート市場の男女格差が大きいことがわかる。

現時点で最も高価なNFTアートは、Beepleの「Everydays」という作品で約6,900万ドルで落札されている。この作品は、過去13年間に描かれた5,000枚の個別画像をコラージュしたものであるが、個別画像の中には女性差別がテーマになっているものも存在する。

また、Art Tactic社の調査では、NFT市場における富の不平等の問題も指摘された。Art Tacticによると、過去21ヶ月間のNFTアート売上高の55%が、わずか16人のアーティストに渡っているという。

さらに、NFTの種類ごとにも取引額に大きな差が生じている。2021年第三四半期におけるNFT市場(米ドル取引)の内訳は以下の通りだ。第二四半期に起きたコレクターズアイテムのブームが今期に入っても続いたことで、NFTコレクションの割合が大きくなっている。

  • コレクション:76%
  • アート:9%
  • ゲーム:7%
  • ユーティリティ:4%
  • メタバース:2%
  • スポーツ:1%

【参照記事】At Least 77% of NFT Art Sales Going to Male Creators: Study

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株式会社techtec リサーチチーム

「学習するほどトークンがもらえる」ブロックチェーンのオンライン学習サービス「PoL(ポル) 」を運営。日本発のブロックチェーンリーディングカンパニーとして、世界中の著名プロジェクトとパートナーシップを締結し、海外動向のリサーチ事業も展開している。Twitter:@PoL_techtec