スウェーデンのノルデア・アセット・マネジメント(NAM)は9月9日、米大手公的年金カリフォルニア州教職員退職年金基金(カルスターズ)から、5,000万ドル(約71億円)規模のサステナビリティを重視したグローバル株式投資のマンデートを獲得した(*1)。
カルスターズによって採用されたノルデアのグローバル・スターズ・エクイティ・ストラテジーは、NAMのESGスターズ・ファミリーおよびサステナブルなテーマ株を担当するファンダメンタル・エクイティ・チームが運用する。
同チームは全てのファンダメンタルズ分析にESG(環境・社会・ガバナンス)リスク要因を統合したサステナビリティ重視のアプローチを採用する。欧州で最大級かつ最も長い歴史を持つNAMの責任投資チームとも緊密に連携をとる。緊密な協力関係により、企業の財務基準に加え、ESGの目標への貢献についても評価する。
NAMのニルス・ボルムストランド最高経営責任者(CEO)は「弊社は30年以上にわたり、ポジティブなインパクトをもたらしながら魅力的な長期リターンを実現するソリューションの開発に成功してきた。サステナブル投資は我々のDNAに不可欠なものであり、責任投資によってリターンを提供する我々独自の投資アプローチを通じてカルスターズをサポートする」と述べた(*1)。
完全なESG統合に加え、NAMのESGスターズ・エクイティ・ストラテジーは全て、投資家ポートフォリオの脱炭素化を支援するためのネットゼロを推進する。グローバル・スターズ・エクイティ・ストラテジーは、投資家にベンチマーク投資と比較した炭素排出量の即時削減を実現しており、カーボンフットプリントは現在MSCI ACWIベンチマークを61%下回っている。
カルスターズとNAMは2023年7月に提携した。その際に、世界のメタン排出量を削減するための枠組みである石油・ガス・メタン・パートナーシップ(OGMP)2.0への参加を投資先企業に促すことを目的とした、エンゲージメント・イニシアチブを開始した。
OGMP2.0のメンバー企業は、25年までに45%、30年までに60~75%のメタン排出削減目標を設定することを約束する。アセットオーナー17社、アセットマネージャー1社、投資顧問1社がOGMP 2.0フレームワークを採用しており、運用資産残高(AUM)は3.7兆ユーロ超となる。
カルスターズのインベストメント・ディレクターを務めるカースティ・ジェンキンソン氏は「グローバル・スターズ・エクイティ・ストラテジーの持続可能性に焦点を当てたアプローチは、サステナブル投資とスチュワードシップ戦略ポートフォリオのマンデートと密接に合致している。2050年またはそれ以前にネットゼロ・ポートフォリオを実現するという我々の誓約を達成することに焦点を当てたスチュワードシップの取り組みにおいて、ノルデアは貴重なパートナーである」と語った(*1)。
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