米国で急成長中のメトロポリタンバンクが、仮想通貨に関連するすべての国際送金を早急に停止したと14日にフォーチューン誌が報じている。関係者によると、停止の理由は銀行側が暗号化されたアカウントの国際送金のコンプライアンスを確認できなかったためだ。この動きは、同行の顧客が関わる国際的詐欺事件への対処であるとの主張もあったが、銀行側はこれを否定した。
同行の代表は、米国以外からの仮想通貨取引所や仮想通貨を扱う企業からの送金を受け入れないとし、特定の仮想通貨に関わる送金はエラーとして処理されたと述べている。
メトロポリタンバンクは、米仮想通貨取引所及びウォレット運営会社として最大手のコインベースやデポジット口座を有するだけでなく、連携したデビットカードも発行しており、これまで仮想通貨には友好的だとされてきた。
今回の停止による注目すべきポイントは3つある。まず仮想通貨に友好的だとして急成長し「ビットコインバンク」とまで呼ばれていた銀行が送金を停止したことで、今後同行の成長を阻むおそれがあること。次にメトロポリタンバンクを利用し、仮想通貨投資の資金を独占的に管理する非米国ファンドが凍結または完全停止を余儀なくされる可能性があること、そして最後に、メトロポリタンバンクの高騰した株式が、IPO後のロックアップ期間中に大打撃を受けるかもしれないことだ。
現時点で、銀行からの公式声明は発表されていないが、突然国際送金が停止となれば、米の仮想通貨市場全体へ影響を及ぼす可能性もある。続報を待とう。
【参照サイト】Exclusive: Metropolitan Bank Halts International Cryptocurrency-Related Wire Transfers
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