昨年末に急激な値上がりを見せたビットコインが、沈静化している。この最も大きな要因は、韓国国内においてビットコインが世界の他の取引所よりも遥かに高いレートで取引される状態、いわゆる「キムチプレミアム」が2月中にすべて消失したことだ、とCoindeskが3月3日に論じた。
韓国国内では、時には世界の平均価格を50%近く上回って取引されていたビットコインが、2月2日には一時的にマイナスに転じた。その一因は、仮想通貨の時価総額を表すコインマーケットキャップ(CoinMarketCap)にある。
同サイトは、「ビットコインの韓国での価格が他国の取引所の価格からあまりにもかけ離れていること」を理由に、1月はじめに平均価格の算出から韓国の取引所の価格を除いた。
コインマーケットキャップは多くの投資家が基準とするものだっただけに、市場には混乱が起こった。突然韓国の価格だけが除かれたため平均価格は急落したように見え、多くの投資家が売りにだしたのだ。その結果、2月の終わりには韓国のビットコインの価格プレミアムは約400米ドルにまで縮まった。
3月に入り、韓国取引所は依然としてビットコイン取引量をリードし続けているものの、韓国国内でのスプレッドが縮小している。政府が規制に乗り出したことも影響しているのだろう。
キムチプレミアムの消失が、ビットコイン市場に多かれ少なかれ影響したことは確かだ。韓国では、これから法整備がしっかりとされることにより、憶測や風説で混乱する投資家が減るだろう。世界的にもより健全な取引が可能になることを願う。
【参照サイト】Bitcoin’s ‘Kimchi Premium’ Has All But Evaporated
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