GM、サプライヤーにESG誓約への署名要請。気候変動と人権対策求める

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米自動車大手のゼネラル・モーターズ(ティッカーシンボル:GM)は4月25日、世界中のサプライヤーに対し、同社が新たに設けた「環境・社会・ガバナンス・パートナーシップ誓約」への署名を求めると発表した(*1)。カーボンニュートラル(温室効果ガス(GHG)の排出を全体としてゼロにする)へのコミットや社会的責任プログラムの開発、持続可能な調達慣行の遂行を要請する。

同誓約に署名したサプライヤーは、業界ごとに定めた目標達成時期までに、事業者みずからによるGHGの直接排出を意味する「スコープ1」と、他社から供給された電気や熱などを使用して発生する間接排出である「スコープ2」においてカーボンニュートラルを達成することにコミットすることが求められる。

また2025年までに、ESG関連の評価機関であるエコバディス社(EcoVadis)のサステナビリティ調査において、「労働と人権」および「持続可能な資材調達」の2分野で50点以上の評価を取得することにコミットしなければならない。

同日時点で、53%超のサプライヤー(年間の部品・資材調達額ベース)が誓約に署名したという。GMはGHG排出とエネルギー消費を大幅に削減する機会を特定するとともに、再生可能エネルギーへの移行をさまたげる障壁の除去に寄与するツールの開発などを通じてサプライヤーの支援を続ける方針だ。

サプライヤーと協働してGHGを削減することは、カーボンフットプリント(#1)を減らし、全車電動化の未来というビジョンの実現加速を図るGMの戦略の一環である。同社は25年までに米国の全拠点で100%再生可能エネルギーを調達する計画だ。その後、35年までに販売するライトビークル(乗用車、小型トラック)のテールパイプ排出をゼロにし、40年までにすべての製品・事業でカーボンニュートラルの達成を目指す。

GMのグローバル調達・サプライチェーン部門バイスプレジデントを務めるジェフ・モリソン氏は、排出を削減して気候変動に取り組むことは経済社会の両面において必須であり、公正な移行(ジャスト・トランジション、#2)も実現しなければならないと述べた(*1)。また、グローバルサプライヤーを含むすべてのひとを全車両電動化の未来へ導いていくことは、持続可能かつ安全で、よりよい世界の構築を促すうえで重要だと付け加えた。

(#1)カーボンフットプリント…商品・サービスのライフサイクルの各過程で排出されたGHGの量を追跡し、得られた全体の量を二酸化炭素(CO2)量に換算して表示すること。

(#2)公正な移行…地域社会や暮らしを守りながら脱炭素化社会を目指す考え方。

【参照記事】*1 ゼネラル・モーターズ「GM Asks Suppliers to Sign Pledge Advancing Global Climate Action and Human Rights

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HEDGE GUIDE編集部 ESG・インパクト投資チーム

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