ロンドンおよびニューヨークに拠点を置く金融業界向けコミュニケーション戦略企業のペレグリン・コミュニケーションズ社は5月11日、過去一年間でESGに関する情報は大幅に増加したものの、アセットマネジャーが提供するESG関連コンテンツと投資家が望むコンテンツの間には大きなギャップがあるとする最新調査結果を公表した。
同調査によると、この一年で、アセットマネジャーによるESG関連コンテンツは一般メディア全体で67%増加したものの、調査対象とした70のテーマのうち34%が一般的で派生的な内容であることがわかった。
また、この調査は、投資家に十分な情報が提供されていない「ホワイトスペース」があることも明らかにしている。それは、「企業業績とマテリアリティ」、「サプライチェーンの透明性」、「アクティブ・オーナーシップ(議決権行使とエンゲージメント)」、「プライベート・エクイティ」といった分野の情報だ。
このほか、ESGに取り組む企業は過去5年間で80%増加し、ESGやサステナビリティに特化したメディアへの情報提供も76%増加したことが分かった。さらに、この一年間でESG関連の検索が全世界で63%増加しており、ソーシャル・メディアでもESGに関する取り組みが世界的に36%増加していることが明らかになった。
ペレグリン・コミュニケーションズのCEO、Anthony Payne氏は、「このレポートは資産運用会社が投資家の関心とニーズを適切に反映し、有機的に対話できるようなフレームワークを示すことを目的としている。必要なESG情報を得ていない投資家が増えているため、このホワイトスペース・フレームワークを活用すれば、アセットマネジャーは、投資家のニーズに応え、最終的には、投資家の信頼を得られる。」と述べた。
HEDGE GUIDE編集部 ESG・インパクト投資チーム
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