東証プライム上場インターネット関連企業のGMOインターネット株式会社(以下、GMOインターネット)は11月5日、仮想通貨マイニング事業の10月度月次報告を発表した。
GMOインターネットは、インターネット黎明期の1995年にインターネット事業を開始し、現在はインターネットを利用したインフラ事業、広告メディア事業、金融事業、仮想通貨事業を行う総合インターネット企業だ。GMOインターネットは、仮想通貨取引所GMOコインを運営するGMOコイン株式会社を子会社に有しており、仮想通貨交換事業およびマイニング事業を展開している。GMOインターネットは、仮想通貨事業領域として仮想通貨の「交換」「マイニング」「決済」の3領域に注目しており、仮想通貨の実用化を見据えた事業展開を掲げている。
マイニングは、仮想通貨の取引データを処理するために行う計算処理のことで、ビットコインはマイニングによって価値が担保されているとする識者もいる。マイニングはビットコインネットワークを支える重要な活動で、複数のマイナーが競合関係の中でマイニングを行うことで、正しい取引記録がブロックチェーンに蓄積される仕組みだ。マイニングにおける処理能力はハッシュレートと呼ばれ、PH/sという単位で表される。
今回の月次報告によると、購入済みマイニングマシンの増設が進んだことからハッシュレートは9月末から拡大しており、10月時点で674PH/sとなったハッシュレートを2018年12月までに800PH/sまで拡大する予定だ。マイニング報酬は595BTC、875BCHとなっており、こちらも9月末と比較して増加している。
マイニングの仕組みは仮想通貨を支える重要な仕組みで、経済インセンティブの導入によるブロックチェーンの維持・管理は先進的な発想として評価を受けている。一方、マイニングはこの経済インセンティブを目的とした競争が激化しており、ビットコインユーザー数の増加や競争激化によるマイニング難易度の向上に伴って計算処理は日に日に膨大になっており、この計算処理には今や一国が消費する電力を超える電力が必要となっている。近年では、この膨大な電力消費を課題として、新たなマイニングやブロックチェーン維持のための仕組み、余剰電力の活用など、さまざまな対策が考えられ始めている。
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【参照URL】2018 年 10 月 仮想通貨マイニング事業の月次報告
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