インドの暗号資産投資額が1年で急増、若年層が成長を牽引

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ブロックチェーン分析企業Chainalysisによると、インドでの暗号資産への投資額が、2020年4月の約9億2,300万ドルから2021年5月には約66億ドルへ増加したという。6月28日にBloombergによって報じられた。

インドはゴールド(金)への投資が盛んな国であり、国内における暗号資産の規制方針について不透明な状況が続いている状況ではあるものの、暗号資産への投資も注目を集めているようだ。

インドにおける最初の暗号資産取引所の創設者によると、「インドの暗号資産取引の成長は18〜35歳によるもの」とのことだ。また、最新のWorld Gold Councilのデータによると、34歳未満のインドの成人は年配の消費者よりもゴールドに対する欲求が低いことが示されているという。

昨年、銀行による暗号資産取引を禁止する2018年の法案を、最高裁判所が破棄したことも、暗号資産の取引が急増した要因とのことだ。

インドでの暗号資産トレーダー数は増加しており、現在は1,500万人を超えているという。この人数は、米国の2,300万人よりは少ないが、英国の230万人よりは約6倍多くなっている。

32歳のインド人起業家であるRichi Sood氏は、ゴールドから暗号資産へと資産を移したうちの1人だ。Sood氏は、約13,400ドルをビットコイン(BTC)やドージコイン(DOGE)、イーサリアム(ETH)に投入したという。1部は既に現金化しており、自身の教育事業の海外展開資金に充当したとのことだ。

Sood氏は「ゴールドよりも暗号資産に投資したい」と述べており、その理由を「暗号資産はゴールドや不動産よりも透明性が高く、収益も短期間で得ることができる」と説明している。

暗号資産への投資が増加しているインドだが、今後のさらなる増加を妨げる最大の障壁の1つが、規制の不確実性であるという。政府機関は、暗号資産を規制に準拠した金融商品として採用する意向を示していないという。

インドの中央銀行は、暗号資産について「資産クラスにおいて大きな懸念がある」と述べている。また、6か月前にはインド政府が暗号資産の取引禁止を提案し、それ以来このトピックについては沈黙しているとのことだ。

【参照記事】Even Gold-Obsessed Indians Are Pouring Billions Into Crypto

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株式会社techtec リサーチチーム

「学習するほどトークンがもらえる」ブロックチェーンのオンライン学習サービス「PoL(ポル) 」を運営。日本発のブロックチェーンリーディングカンパニーとして、世界中の著名プロジェクトとパートナーシップを締結し、海外動向のリサーチ事業も展開している。Twitter:@PoL_techtec