ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ知事が3月26日、新型コロナ陰性を証明するブロックチェーン基盤の電子パスポートを発行する計画を明らかにした。
NY州はIBMと提携して開発を進めてきた無料のCOVID-19パス「Excelsior Pass(エクセルシオール・パス)」を発行するという。このプラットフォームには個人のPCR検査陰性結果やワクチン接種の情報が記録され、検査結果が陰性であることが確認されることでニューヨーク州保健省のガイドラインに従って、主要なスタジアムや結婚式、ケータリングなどのイベントに参加できるようになる。
個人データはモバイル航空券の要領で、エクセルシオール・パスWalletアプリに保存、あるいは印刷して提示することも可能である。パスは安全なQRコードに割り当てられ、参加者が会場に設置されているアプリにスキャンすることでデータの確認ができる仕組みだ。また、エクセルシオール・パスでは個人情報や医療情報を伏せ、PCR検査結果や予防接種記録のみを安全に検証できるように設計されている。アメリカ国内でコロナに関するこのような医療情報プラットフォームを採用するのはニューヨーク州が最初だが、IBMによれば他の州もこの取り組みに参加可能だという。
エクセルシオール・パスは、4月2日より正式に小規模なアート、エンターテイメントやイベントで採用される予定だ。すでにNY市のマディソン・スクエア・ガーデンやアルバニーのタイムズ・ユニオン・センターなど有名大規模施設でも、エクセルシオール・パスの導入を発表している。
ニューヨークでは、州内にCOVID-19検査体制を強化する官民パートナーシップ「NY Forward Rapid Test Program」を宣言している。同プログラムでは、経済再開を加速させることを目指すとともに、文化やイベントなどCOVID-19で打撃を受ける産業の再開の必要性も重視されている。クオモ知事は、「公衆衛生または経済」という選択は誤りで、両方に取り組まなければならないと発言している。
【参照記事】Digital Solutions Help Support New York State with Reopening Plans
HEDGE GUIDE 編集部 Web3・ブロックチェーンチーム
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