金融包括最有力プロジェクトとして注目の「Celo(セロ)」が、ユーロに価格をペッグさせたステーブルコインの発行を開始することが1月20日に明らかとなった。発行開始は2021年3月を予定している。
Celoは、法定通貨に価格をペッグさせたステーブルコインだ。既に米ドルにペッグさせたステーブルコインCelo Dollar(CUSD)を発行しており、時価総額は1月22日時点で3000万ドルを超えている。
2019年4月には、a16zやPolychain、Twitter創業者のJack Dorsey氏などより資金調達を実施している。2019年といえば、FacebookのDiem(旧Libra)の構想が発表された年であり、金融包括プロジェクトとしてDiemと同様に注目を集めていた。
Diemが規制当局からの指摘を受け大幅な方針転換に迫られていた中で、Celoは着実にプロジェクトを拡大してきている。今では、CoinbaseやDragonfly Capital、プロサッカー選手の本田圭佑などからも資金提供を受けるまでに成長した。
Celoを運営するのは、Celo Allianceと呼ばれる非営利組織だ。これはDiemにおけるDiem Association(旧 Libra協会)と同じ位置付けのものである。Celo Allianceで注目すべきは、その参画団体だ。
カカオトークなどを運営するKlaytnやオープンソースプロジェクトへの資金提供プラットフォームであるGitcoin、先述のa16zやCoinbase、暗号資産カストディ大手のBlockchain.com、米国初の暗号資産銀行となったAnchorageなど、計100以上の企業・団体によって構成されている。Diemが参画団体を集めるのに苦労しているところをみると、Celoに集まる期待の表れが理解できるだろう。
ユーロペッグのCeloステーブルコインは、現在コミュニティによるガバナンスの決定を待っている状態だ。提案が承認された場合、Celo Euroが誕生することになる。
【参照記事】DeFi payments protocol Celo readies launch of a euro-pegged stablecoin
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