再エネ電力BrightNight、ゴールドマン・サックスAMが660億円投資。AIプラットフォーム活用した再エネ発電プロジェクト推進

ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメント傘下のオルタナティブ運用チーム(GoldmanSachs Asset Alternative)は8月1日、再生可能エネルギー電力ソリューションを提供するBrightNightに4億4,000万ドル(約656億円)の戦略的投資を行った(*1)。
BrightNightは調達した資金を元手に、人工知能(AI)プラットフォームを活用した再エネ発電プロジェクトを推進する。

今回の投資は、既存のコミットメントと合わせて、BrightNightの5か年事業計画に必要な資金を全額提供することになる。独自のAIソフトウェア・プラットフォームPowerAlphaによって強化された31ギガワット(GW)規模の再エネ発電プロジェクトの実行を促進する。

BrightNightのマーティン・ハーマン会長兼最高経営責任者(CEO)は「我々は、脱炭素につながる再エネソリューションを求める需要の強い成長市場において、大規模で差別化されたポートフォリオを迅速に確立した。最高のチーム、広範なプロジェクト・ポートフォリオ、PowerAlphaは、ユーティリティなどの企業の価値を最大化させる」と述べた(*1)。

今回の投資を通じて、エネルギー転換と資本市場に関する豊富な経験を持つパートナーが加わるとともに、BrightNightのバランスシートはさらに強化される。投資は2024年9月に完了する予定である。

再エネへの需要は、企業の脱炭素の取り組みや連邦・州レベルの政策支援など、エネルギー転換の追い風を受け続けている状況だ。

そのような中、GoldmanSachs Asset Alternativeのインフラストラクチャー担当マネージング・ディレクターを務めるセドリック・ルーカス氏は「独立系再エネ発電事業者(IPP)のリーディングカンパニーを目指すという共通の志を持っている。今回の提携を通じて、資本面の長期的な支援に加え、エネルギー転換分野における弊社の専門性を活用することで、成長を加速させたい」との考えを示した(*1)。

BrightNightは、ユーティリティ企業や商業・工業分野の顧客にクリーンで分散可能な再生可能電力ソリューションを提供することを目的とした再生可能電力のリーディングカンパニーだ。

全米の顧客と協働し、再生可能エネルギーの間歇(かんけつ)性という不安定な性質をよりよく管理するために最適化された、安全で信頼性の高い大規模な再エネ発電プロジェクトを設計、開発、運営している。

業界初のAIプラットフォームPowerAlphaにより、業界をリードする経済性と性能を備えた再エネ発電所を設計、最適化、運用できるのが特徴だ。ゴールドマン・サックスに加え、グローバル・インフラストラクチャー・パートナーズ(GIP)や、カナダの公的年金積立金運用機関のカナダ年金制度投資委員会(CPPIB)傘下のCordelio Powerが既存投資家およびパートナーとして名を連ねる。

【参照記事】*1 PR Newswire「Goldman Sachs Alternatives Makes $440 Million Strategic Investment in BrightNight to Fund Continued Growth

The following two tabs change content below.

フォルトゥナ

日系・外資系証券会社に15年ほど勤務。リサーチ部門で国内外の投資家様向けに株式レポートを執筆。株式の専門家としてテレビ出演歴あり。現在はフリーランスとして独立し、金融経済やESG・サステナビリティ分野などの記事執筆、翻訳、および資産運用コンサルに従事。企業型DC導入およびiDeco加入者向けプレゼンテーション経験もあり。
業務窓口
fortuna.rep2@gmail.com