ビットコインキャッシュ、5月15日のハードフォークで物議を醸した3つの課題

ビットコインキャッシュ(BCH)は、5月15日にハードフォークを行った。ビットコインキャッシュのハードフォークは、機能をアップグレードする目的で定期的に行われている。ハードフォークにより、3つの課題が浮き彫りになった。BITMEXリサーチが明らかにしている。

ビットコインキャッシュのハードフォークが抱えている3つの課題は、「空ブロック問題」「非対称チェーン分岐」「協調して行われた2ブロックの再編成(reorg)」だ。

ハードフォークを通して、ビットコインキャッシュにアルゴリズムにバグが発見された「空ブロック問題」は、バグを利用して無効なブロックを生成するというものだ。無効なブロックを生成していくことにより、取引を偽造するダブルスペント攻撃を可能にする。

次に指摘されたのは「非対称チェーン分岐」だ。ビットコインキャッシュでは、ブロック数582,680番目からハードフォークが実行された。ハードフォークが行われると、ネットワーク参加者は新しいクライアントへ移行する必要がある。しかし、今回のハードフォークでは新しいクライアントに全員が移行せずマイニングが行われたため、ブロックチェーンに分岐が発生していたという。ブロックチェーンの分岐が発生した原因が、空ブロック問題と関係しているかについては定かとなっていない。

最後に取り上げられた課題である「協調による2ブロックの再編成」は、ハードフォークの数ブロック後、ブロックチェーンの再編成が発生したというものだ。582,698の孤立したブロックには、137個のトランザクションが含んでいた。そのうち111個のみが正式に書き込まれており、25の取引に関してはダブルスペントが発生しているようであり、取引には合計3391.7BCHが含まれていたという。BITMEXは、ダブルスペントによるBCHの消費量が膨大であるため、偶然に発生したものではなく、意図的に組織的に行なわれた可能性が高いと推測している。

ビットコインキャッシュのハードフォークは、機能の充実化を測るためにコミュニティが先導して行っている。ビットコインキャッシュのアップグレードはコミュニティメンバーの投票によってクライアントを決定するが、合意に至らなかった場合にはコミュニティから抜けて旧クライアントやそこから派生した別クライアントを利用することも可能だ。そのため、仕様が異なる仮想通貨が生まれる事態となる。ハードフォークというと、分岐する通貨を保有すると新たな通貨をもらえる「ボーナス」的な意味合いを感じる投資家も多いかもしれないが、チェーンの分岐を伴うハードフォークはネットワークの混乱を招き、取引所は仕様変更に対応するかたちでメンテナンスを実施することから、投資家にとっても悪影響が大きい。

仮想通貨投資家はハードフォークの経緯や内容など詳細について、あらかじめ情報を収集しておくことがおすすめだ。

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