先週末のマーケットは株式市場が大幅上昇。注目された雇用統計は強めのヘッドラインとなっていたが、フルタイムの雇用が減少し、パートタイマーが増加、労働参加率の減少等詳細を見ると強弱混在となっていた。
相場は雇用統計だけでは説明できない動きになっており、米国債金利は10年金利が上昇しドルは下落とチグハグな動きに。ゴールドもドル安の影響からなのか上昇しており、原油も1バレル92ドルまで上昇している。
米ドルが下落する中でドル円は146円台後半まで下落する動きとなっており、ドル円は150円では日本政府の為替介入の警戒感があることや、米国の利上げ見通しにゴールが見えてきていることもあり、ドル高円安はそこまで進行せず。
スワップ市場では来年6月に政策金利が5.25%まで上昇して、その後政策金利を引き下げるという動きになることが予想されており、春先まではもしかしたら不景気の株高となるかもしれないと考えつつある。過去のデータを見ると利下げ時に株式市場は下落していることから、実際の景気と株価は連動せず、株価が先に動くということは投資家としては頭に入れておきたい動きだろう。
アメリカではTwitterがイーロンマスクに買収されてから人員削減を断行しており、半導体関連の企業も在庫が年末に余りそうな状況の中で人員削減や採用凍結等が増加しており、労働市場はかなり悪化するような先行きとなっている。
ECBはラガルド総裁が会見を行っており、現在EU圏内におけるインフレ率が10%を超えている中、まだまだ利上げの引き上げ余地があるということを話しており、ユーロが強い動きに。しかし先日ポーランド中銀が予想外に政策金利を据え置きしており、マーケットが驚いた動きとなったことや、利上げに対しての反対意見もEU圏内では出ていることから、ECBが短期的には利上げが強まるが長期的に引き上げていくことはないかもしれない。この賞味期限がどのくらいになるのか考えながらユーロドルの取引を行いたいと考えているが、短期的にはユーロドルは再度パリティを超えてくると予想している。
仮想通貨市場は株高に連動してビットコインも上値を伸ばす展開。久しぶりに21,000ドル台後半まで上昇したが、その後週末は一旦落ち着いた動きとなっている。

しかし下を攻める動きもなく、チャートは完全に上方向に転じ始めていることから、ここで買っておいて、下の損切りを入れながら大幅なアップサイドを見れるチャンスと捉えてロングポジションを構築している。
10月仮想通貨市場を牽引したイーサリアムは1,600ドル台を維持しており、引き続き上方向を狙う展開となるか。
アルトコインが足元堅調な動きを示しているため、ビットコインのドミナンスは低下しており、仮想通貨市場全体が復調となるか足元の動向は節目のタイミングと言えるだろう。足元元気なのはBNBやMATICが強い地合いとなっており、この2通貨の動きはみておきたいところ。
ポジションは現在ゴールドのロングとビットコインのロングのみで、今週もイベントが多いため、ポジションも短期的なポジションが多くなるか。
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中島 翔

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