昨日のマーケットは株式市場が一時大幅下落するも一転上昇し急騰する展開に。
注目されていたアメリカのCPIは予想を上回る数字となり、FRBのタカ派姿勢が崩れるような数字ではなかったことから株式市場は大幅下落。しかしその後は下を攻めきれず、短期筋がCPIである程度大きくショートで攻めていたこともあったようで、ショートカバー優勢となり買い戻しの動きから急騰する動きとなっていた。
一部の報道ではCTAのような短期筋がかなりのポジションで株のショートを作った可能性があると指摘されており、この大口のショートが、急激な反発のパワーとなったのかもしれない。
CPIも予想よりも強い数字ではあったが、大きく予想と乖離しているわけではなく、金利はCPIを受けて大きく上昇しており、株式市場と金利がチグハグな動きを示していることが気になるところ。
米国債金利は2年ゾーン中心に上昇する動きとなっており、2年は4.46%と大きく上昇している状況。
正直整理ができていないが、株式市場は大きなベアトラップのように下髭をつけて上昇しているところをみると売りにくいチャートになっている。年末までのアノマリーも考えるとここは拾っておきたい気持ちもあるが、金利が上昇する中で株式は買いづらい雰囲気もあるため、値動きをもう少し見ながら考える予定。
政策金利の市場予想は更に利上げを織り込む形となっており、12月のFOMCまでに1.5%の利上げがメインシナリオとなった。
為替市場ではイギリスポンドが大幅上昇しており、背景としてはイギリスで問題となっている新しい経済刺激策の減税案を撤回する方向で修正しているとの報道が出ていることでポンドのショートカバーが入っており、大幅上昇している。
また米国債金利が上昇する中でも実は米ドルが上昇しておらず、対主要通貨に対してCPI後に下落しているという点は面白いところ。ドル売り地合いが強くなるかは確認したいところだが、CPIが強めに出てドル売りとなると、ドルロングでポジションを取っている投資家はかなりきつい状況なのではないかと推測されるため、この地合いは短期的には続く可能性があると考えている。
仮想通貨市場はビットコインがCPI後に株式市場の下落につれて一時下落したが、株式市場と同様に反発しており、19,000ドル台半ばまで上昇し下げ幅を取り戻す展開に。
ビットコインも株式市場と同様に下髭をつけており、ここは一旦買っていきたいところと考えているが、上値が重くなる場合は撤退した方がいいだろう。ビットコインは一旦ロング勢がストップロスで巻き込まれ急落した後に、CPIの強めの反応から株式市場が下落したため、大きくショートに傾けた短期勢がショートカバーに再度巻き込まれたというような動きと考えている。
仮想通貨市場でのニュースはドミニカがトロンをパブリックブロックチェーンとして初の採用を行っていた。
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中島 翔
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