2022.9.6 マーケットレポート【ユーロ圏のエネルギー危機が深刻化】

※ このページには広告・PRが含まれています

昨日のマーケットは米国市場がレイバーデーということで休場。欧州市場中心に株式市場は大幅下落する展開となったが、日経やNYダウの先物は堅調な動きを見えた。

欧州市場では引き続きエネルギー供給が大幅に制限される見通しとなっており、ロシアのノルドストリームも無期限で欧州への供給停止と、いよいよ最後の切り札をロシアも切ってきたきており、ロシアと世界の経済的我慢比べの様相となりつつある。

ECBは8日に0.75%の利上げを行う見通しで予想されており、ユーロが一度ショートカバーが入る可能性もあるが、現状だと上昇したタイミングでは売り叩かれる可能性が高いため、戻り売り方針で問題ないと言えるだろう。

またイギリスでは新しく与党からトラス首相が就任することが確定した。イギリスは高インフレに見舞われており、イギリスポンドも数十年ぶりの安値水準まで落ち込んでいる中、深刻な状況下でのバトンとなるため、市場ではどう立ち回るのか大きな注目を浴びている。

為替市場はドル円が引き続き140円台を維持しており、ユーロドルはパリティを再度割れてきており、一時0.99台を下回る動きに。為替市場でのニュースは中国人民銀行が今年2回目の預金準備率の引き下げを行っており、人民元安進行を食い止めるようとする動きが出ている。人民元安があまりにも加速度的に進んでいることから、行った措置であり、これ以上進行した場合は介入等の措置が取られる可能性もあるだろう。

また昨日はOPECが小幅減産となったことで、一時原油高の動きとなったが、高値からは反落しており、若干需給が意識された格好となったがそこまで影響を与えるニュースにはならなかった様子。

仮想通貨市場も引き続き動意なし。唯一ETHのマージが近づいている中でETCが急騰する動きとなっており、ETCのハッシュレートも大きく上昇する動きとなっている。

仮想通貨市場のニュースとしてはロシアが貿易の決済を仮想通貨で行うことを承認するようなニュースが出ており、現在世界から制裁を受けて締め出されている中、貿易決済のための流動性を高めようとしていることが伺える。またバイナンスが主要なステーブルコインを廃止して全てBUSDというステーブルコインに強制的に転換するということを発表していた。

仮想通貨市場は正直値動きが発生する材料が皆無となってきており次の動向が出るのがいつになるかわからないが、出始めるとある程度継続するトレンドとなりそうな印象なため、動向は日々注意しておきたいところ。

値動きが小さな後の動きは大きなトレンドとなりやすいという相場の基本でもあるため、その流れに乗れるようにしたい。

【関連記事】ビットコインとは?特徴・仕組み・購入方法

仮想通貨取引を始めるなら

The following two tabs change content below.

中島 翔

一般社団法人カーボンニュートラル機構理事。学生時代にFX、先物、オプショントレーディングを経験し、FXをメインに4年間投資に没頭。その後は金融業界のマーケット部門業務を目指し、2年間で証券アナリスト資格を取得。あおぞら銀行では、MBS(Morgage Backed Securites)投資業務及び外貨のマネーマネジメント業務に従事。さらに、三菱UFJモルガンスタンレー証券へ転職し、外国為替のスポット、フォワードトレーディング及び、クレジットトレーディングに従事。金融業界に精通して幅広い知識を持つ。また一般社団法人カーボンニュートラル機構理事を務め、カーボンニュートラル関連のコンサルティングを行う。証券アナリスト資格保有 。Twitter : @sweetstrader3 / Instagram : @fukuokasho12