昨日のマーケットは米国市場がS&P500指数が上昇する中、NASDAQは寄り付き1%程度急落する動きとなった。米国債金利も2.86%まで上昇したが、その後上げ幅を失い2.81%まで低下。一方で米ドルの強い地合いは変わらずドル円は134円台後半まで一時上昇しており、134円台を維持している状況。
ユーロドルも再度ユーロ売りが再燃しており、1.0300台から1.0100台まで大きく低下してきている。
昨日はバイデン大統領が4,300億円規模のインフレ抑制法案に署名し法案が成立している。
日経平均株価は29,000円台に先物ベースで乗せてくる動きも出ており、米国株も個人投資家が焦って現在の上昇トレンドに乗ってきていることから、一旦今週は一服すると考えており、次の押し目が買い場になると考えている。日経平均株価は28,000円台半ばから前半までは調整すると考えているため、その辺りまでを狙って短期ショートは構築していきたいか。
昨日は中国が予想外に政策金利の引き下げを行ってきており、足元の中国経済の急激な落ち込みを表している結果と言えるだろう、7月の企業向け新規融資も前月比で87%も急落している状況だが、中国人民銀行は大規模な財政出動を行うには消極的な姿勢を見せている。資産バブルが不良債権問題の元凶であり、財政出動を行っても更に資産バブルが生じて最後には同じ結果になることから躊躇しているという状況だが、一方で需要を刺激できるのも、中央銀行くらいなため難しい舵取りが迫られているというところとなっている。
仮想通貨市場はビットコインは24,000ドルを挟んだ展開。
また大型アップデート「マージ」を控えているイーサリアムは1,800ドル台後半となっており、2,000ドルまで上昇していた勢いは若干弱まっている様子。市場では「噂で買って事実で売れ」という格言があるが、この動きが顕著に表れていると言えるだろう。今回のアップデート終了後からは短期勢がショートで攻める雰囲気も出ているようだが、ここでショートで攻めるよりは押し目を待った方が無難と個人的には考えている。コインベースは今回のアップデートでの方針を示しており、イーサリアムの入出金を一時的に中断すると発表しており、各社どのような対応を示すのか注目される。
また先週から話題となっているトルネードキャッシュをアメリカ財務省が使用禁止にしており波紋が広がっている。開発者もオランダで逮捕されており、技術を開発したエンジニアが逮捕されるのは聞いたことがないだろう。個人的には核技術を開発した人が核爆弾で利用されたから捕まったと同レベルであり、この動向は大きな注目となっている。
ビットコインは現在長期的な投資家の割合が増加してきており、ここからは短期勢が価格の勢いをつくれるかがポイントになるだろう。現在でも20,000ドルまで下落したタイミングから短期的なロングポジションも増加してきている。25,000ドルのレジスタンスがあるが、ここを突破して上値が軽くなれば28,000ドル付近が視野に入ってくるか。
【関連記事】ビットコインとは?特徴・仕組み・購入方法
仮想通貨取引を始めるなら
中島 翔
最新記事 by 中島 翔 (全て見る)
- 日銀金融政策決定会合でドル円はどうなる?急伸の理由や今後の相場展開も解説【2024年4月】 - 2024年4月28日
- 地球環境を守る新たな金融支援、GX経済移行債の役割とは? - 2024年4月5日
- トランジションボンド/ローン、環境への投資を促進するファイナンス手段 - 2024年4月2日
- SDGs債の新潮流、サステナビリティ・リンク・ボンドと発行事例を解説 - 2024年4月2日
- 環境意識高い投資の始め方、グリーンボンドの基本と国内実用例 - 2024年3月29日