昨日のマーケットは注目されたFOMCで2会合連続で0.75%の利上げとなり、市場の予想通りとなった。
FOMC後に株式市場は反発しNYダウが1.4%高、そしてNASDAQは4%超上昇する動きを見せている。米ドルは売りで反応しており、ドル円は136円台半ばまで下落したがそこまで大きく売り込まれる動きとはならず。米国債金利も10年は一時低下して2.72%をつけたがその後金利は上昇する動きとなり、2.79%で引けている。
FOMCでのパウエル議長の発言では、利上げペースはいずれ落としていくことになり、また利上げ幅に関して明確なガイダンスを示さず、今後はデータ次第で、会合毎に新たに設定されると発言したことを受けて、市場は反応した格好。今回のFOMCは全会一致となっており、新たにバーFRB副議長とボストン連銀総裁のコリンズ総裁が新たに投票権を保有するメンバーとして加わっている。
金利の動きを見る限り、短期金利を中心に金利低下の動きとなっており、現在逆イールドとなっている2年10年金利の逆転幅は縮小している。しかし逆イールドの状態は変わっておらず、今後も逆イールドの状態がどこまで継続するのかはチェックしておきたいところ。
今後の利上げとしては現在のところはFRBが完全にハト派に転換できないと考えられており、9月も0.50%以上の利上げは行うと見られている。そのため足元は株式市場が反発するような動きとなっているが、この持続性には不透明感が残ることから、再度夏場に向けて上値が重くなるか調整する局面が出るかもしれないと考えている。
仮想通貨市場は株式市場が反発したことにより、総じて大幅高の展開となっており、ビットコインは一時23,000ドルを突破する場面も見られており、現在22,000ドル台後半での推移。
イーサリアムも1,600ドル台を回復してきており、リスクアセットに連られた動きとなっているが、FOMCの動きを受けた短期的な反動でもあり、需給がよくなっているかどうかは判断できないところだろう。25,000ドル付近を超えて上昇してくる場合は、センチメントも大分変化してくるのではないかと考えている。
一方でビットコインのアクティブOI(未決済建玉)を見る限りでは水準感として、低い水準に位置していることから短期的にデリバティブ市場で売り込まれることはないか。
マイナー勢が弱い地合いとなっており、現物の保有者がどのように動いてくるのか次第で20,000ドルを割れるか割れないかが決まる印象。
仮想通貨市場のニュースではGMO NIKKOがメタバースラボを設立し、メタバース関連のビジネスをサポートする動きを見せていることや、アメリカでは暗号資産で決済額50ドル以下の場合は非課税とする法案をアメリカの上院銀行委員会の議員が提出したことが明らかになった。
ポジションは特に変えておらず、FOMC後の動きを見ながらゆっくりと考えていきたいところ。
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中島 翔
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