2022.7.7 マーケットレポート【欧州通貨の下落が止まらない展開】

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昨日のマーケットは株式市場が下落でスタートするも、FOMC議事要旨後に足元のショートカバーなのか上昇する動きとなりプラス圏で引け。米国債金利もGOMC議事要旨後大きく金利上昇する動きとなり、10年金利は2.74%から2.93%まで上昇する動きとなった。

注目されたFOMC議事要旨はほぼマーケットの予想通りインフレに対して優先して対応することが示されたことや、6月のFOMCではメンバー全員が0.75%の利上げで意見が一致していたことが反応した要因。予想以上に引き締めるスタンスを取る可能性もあることが把握できたことから、金利上昇につながったか。しかし米国債金利2年10年の金利差は引き続き逆イールドのままであり、リセッションを予想する動きは続いている。明日はアメリカの雇用統計の発表ということもあり、買い戻しも含めて反応した形となったと考えれる。

また米ISM非製造業総合景況指数の数字が発表されているが、数値は55.3と前月の55.9から低下した形となり、市場予想の54に対して予想を下回る数値となった。項目別で見ると新規受注は2ポイント低下しており、一方で予想外にも業況指数は上昇する数字となっている。雇用指数も3ポイント低下しており、人材の確保が難しい状況が浮き彫りとなったか。

昨日は欧州通貨の弱さが目立っており、ユーロドルは一時1.0100台前半まで低下する動きに。イギリスポンドも下落しており、その背景としてイギリスのジョンソン首相に対して辞任を求める声が上がっていることや、重要閣僚が相次いで辞任したり等窮地に追い込まれている。

為替市場では米ドルの強さが際立ってきており、欧州通貨も資源国通貨も日本円も買えないことから米ドルが消去法的に選択されている状況のため、個人的には長期で米ドルロングはエントリーできないことから静観姿勢。

原油価格も100ドルを割れてくる時間が長くなってきており、リセッションとなったら原油も上昇しにくいため、ショート回転で攻めていくのがいいだろう。

仮想通貨市場は仮想通貨市場全体の動きは小さく、引き続き目立った動きなく推移。ボラのない動きが続いているため、次動いた時は大きく動きそうだが、マーケットは伝統的なアセットクラスに視点が集中している状況なのだろう。ビットコインは20,000ドル台で推移しておりイーサリアムも1,100ドル台と昨日とそこまで変わっていない。

そのような中でビットコインのショートETFへの資金流入が進んでおり、4日でビットコインETFの中では二番目に大きい資金量となった。その他は大きな話題もなかった1日となっている。

ポジションも昨日と変えておらず、USDJPYショート、CHFJPYショート、英FTSEショート、BTCJPYロングを引き続き保有。

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中島 翔

一般社団法人カーボンニュートラル機構理事。学生時代にFX、先物、オプショントレーディングを経験し、FXをメインに4年間投資に没頭。その後は金融業界のマーケット部門業務を目指し、2年間で証券アナリスト資格を取得。あおぞら銀行では、MBS(Morgage Backed Securites)投資業務及び外貨のマネーマネジメント業務に従事。さらに、三菱UFJモルガンスタンレー証券へ転職し、外国為替のスポット、フォワードトレーディング及び、クレジットトレーディングに従事。金融業界に精通して幅広い知識を持つ。また一般社団法人カーボンニュートラル機構理事を務め、カーボンニュートラル関連のコンサルティングを行う。証券アナリスト資格保有 。Twitter : @sweetstrader3 / Instagram : @fukuokasho12