先週末のマーケットは株式市場が反発する動きに。東京時間は世界的に株式市場が下落する動きというのが加速していたが、NY時間に入って一転上昇に転じる動きとなり、本日米国市場が休場という点から短期的なポジション調整が入っているか。
注目されていた米ISM製造業総合景況指数は大幅悪化しており、6月は結果53と前月の56.1から大幅に低下。また予想も54.5と予想対比でも悪化しており、2年振りの低水準にまで落ち込んでいる。
しかし経済指標を受けても株式市場は反応せず、個人的には後場の上昇は違和感がある印象。このまま上昇していくとは思えないため、引き続き上値が重い展開が継続するとみている。
米国債金利も10年が一時2.80%割れの水準にまで低下していたが、金曜日は上昇する動きが継続し2.87%台まで上昇。しかし10年金利の上昇に米ドルはついてきておらず、ドル高の動きも限定的となった。
ドル円も135円台で一進一退の攻防を繰り広げており、この水準を維持できるか注目。先週末は豪ドルやニュージーランドドルの弱い地合いが継続しており、オセアニア通貨には売り圧力が出やすい環境となってきている。
今週はアメリカの雇用統計があることや来週にはCPI発表を控えておりトレンドとしては上下に振れながらも方向感のない展開を想定しており、本日は一旦米国の流れを受けて、日本株も株高で反応する展開となるか。
金利低下からグロース銘柄を中心に物色されやすいと考えているが、日経平均株価は先週3営業日で1,100円程度の急ピッチな下落を見せているため、自律反発的な買い戻しが出やすいと想定される。そのため、上昇したところは戻り売りで考えていきたい局面か。
個人的に気になるニュースとしては中国不動産の世茂集団、ドル建て債10億ドルを償還できないという報道があり、中国の不動産市場ではこのような不履行が急増してきている動きに。中国国内ではロックダウン等から経済活動が止まっていたこともあり、ここから中央政府が緩和方向にさらに舵を切り替えていくか注目。緩和方向で進む場合は景気には関係なく株式市場はロングする方向でみておきたい。
仮想通貨市場はビットコインは一時19,000ドルを割れてくるも、その水準では底堅く推移。
1日には短期的なショートカバーが入り20,000ドル台後半まで上昇する場面もあったが、持続性はなくそのままゆっくりと下落トレンドに戻っていく動きとなった。清算データをみる限りはどちらかといえばロングの精算が多いため、流動性が乏しい中の動きだった様子で、インパクトは小さいと考えた方がいいだろう。
ビットコインのハッシュレートも上昇していることもあり、マイナーの売りも考えられることから、現在は19,000ドル付近がサポートとなっているものの、上値が伸びない期間が長くなると、自然と下落圧力がかかりやすいチャートになってきている。
仮想通貨市場ではThree Arrows Capitalがチャプター15の破産法を申請したが、続いてボイジャーデジタルもその兆候とも言える、入金や出金、取引等を停止する動きが出ている。
ポジションは株式指数で日経は利益確定しており、そのほかは変わらず。ポジションは過去記事を参照してほしい。
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中島 翔
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