昨日のマーケットは株式市場が上昇。本日の重要指標であるCPIを控えて買われる展開となっており、マーケットは上下に一進一退の攻防が続いている。
米国債金利は長期ゾーンを中心に金利低下の動きに。一方で2年金利は若干上昇する中でも米ドルは対主要通貨に対して若干弱含みの地合いとなった。
ドル円は先週末の日銀総裁人事が終了したことによって、タカ派ではない安堵感からなのか円売りが続く1日となっており、ドル円は131円台から132円台後半まで上昇。
チャート的には短期的に下に攻めにくい状況となっているため、押し目が入りやすい状況と言えるだろう。しかし個人的には日銀の政策が維持されるとは思えないことから、中期的には再度下を試すと考えており、120円台は模索して欲しいという印象はあるが短期的にもう少し上から叩いていきたいか。
昨日はNY連銀の消費者期待調査ではアメリカ国民の所得増加の期待が大幅に低下するとともに、インフレが長い間高止まりすることを意識している結果となった。またインフレ期待では3年後の伸び率が+2.7%と2年3ヶ月振りの低水準となっている。
本日はアメリカのCPIが発表される予定となっており、今月最大の重要イベントとも言える状況だろう。JPモルガンが予測している値幅としては、CPIが+6.5%以上であればS&P500指数は2.5%-3%下落すると予想されており、一方で6%を下回る結果になると2.5%から3%上昇するという予測を示している。
欧州では欧州委員会が2023年の成長率見通しを引き上げており、2023年は+0.9%と従来の+0.3%から引き上げられており、リセッションは回避できるとの見通しを出している。
またインフレ率も+5.6%と従来の+6.1%から低下しており、インフレ率の低下は顕著に出ていると言えるだろう。
仮想通貨市場は上値の重い展開が継続しており大きな変動なく推移。ビットコインは21,000ドル台半ばで推移しており、横ばいの動きの中、本日のCPIを受けて上昇トレンドに戻って来れるかどうか注目したいところ。
どこかの押し目で買いたいと考えている投資家も多いことから本日夜の動きは今週の行方を占う上で注視しておきたい。
昨日はアメリカのNYサービス局がバイナンスのBUSDを発行することをパクソスに対して禁じることを命じたというニュースが出ており、足元アメリカの規制当局の動きが強くなってきている。またビットコインを法定通貨に採用したエルサルバドルに対してIMFがビットコイン債の導入を見直すべきという意見を論じていた。
【関連記事】ビットコインとは?特徴・仕組み・購入方法
仮想通貨取引を始めるなら
中島 翔
最新記事 by 中島 翔 (全て見る)
- 脱炭素に向けた補助金制度ー東京都・大阪府・千葉県の事例 - 2024年10月22日
- 韓国のカーボンニュートラル政策を解説 2050年に向けた取り組みとは? - 2024年10月7日
- NCCXの特徴と利用方法|ジャスミーが手掛けるカーボンクレジット取引所とは? - 2024年10月4日
- Xpansiv(エクスパンシブ)とは?世界最大の環境価値取引所の特徴と最新動向 - 2024年9月27日
- VCMIが発表したScope 3 Flexibility Claimとは?柔軟なカーボンクレジット活用法を解説 - 2024年9月27日