先週末のマーケットはNASDAQ等半導体セクターが下落。
米国債金利が長期ゾーンを中心に上昇しており、今週のCPIを控えて雇用統計を受けたタカ派的な懸念が引き続き続いている状況が見てとれる。米国債金利は現在全体的に上昇方向が懸念されており、CPIでさらに上方向に推移した場合は米国株式市場の下落にも繋がりやすい動きが継続していると言えるだろう。
ETFのフローでも米国株からCPI前に逃げる動きが出ており、S&Pのインデックス関連からの資金流出が目立っていた。
為替市場は日中日銀総裁人事でまさかのダークホースである植田氏が就任しており、副総裁も下馬評では予想していなかった人物となったことによって、海外勢は植田とは誰だ!?と資料を読み漁る動きがあったそうだ。植田氏は緩和派と思われているが異次元緩和を推し進めるほどではなく、普通の緩和に戻していくことが重要であると発言しており、スタンスとしては色々な意見を聞きながら調整する中立派だと言える。
植田氏が次期総裁で発表された後ドル円は急落し130円割れの水準まで一時低下するも、植田氏の囲い込みの取材において、現在の金融緩和は適切というような発言が飛び出したことによって短期ショート勢が巻き戻され一気に上昇し、NY時間まで止まらず131円台前半まで回復し下げ幅を全て取り戻す格好となった。
現在市場ではターミナルレートが5.2%当たりまで引き上がってきており、短期的な米ドルのポジションを見ても、CPIが下振れした時よりは上振れした時のインパクトが大きいと考えられるため、米ドルの急激な巻き戻しには注意しておきたいところ。
またカナダは予想外に良好な雇用統計を受けて上昇しており、現在利上げを一時中止しているところだが、再度利上げを行い始めるのではないかと市場が警戒している状況。単月のデータで判断することはないと考えられるが、予想外にインフレが世界で沈静化が遅れる懸念が出てきているため、再度利上げとなった場合に売りやすい通貨探しを再度しないといけない。
仮想通貨市場はイーサリアムを中心にアルトコインが下落しておりビットコインも下落する動きに。マーケットの注目としてはステーキングがアメリカで禁止になる可能性が浮上している中ステーキング禁止はかなりのインパクトを与えることから投資家が一旦資金を引き上げる動きとなっている。
ビットコインは21,000ドル台半ばまで下落したが、週末は一旦下落は止まっている状況。
クラーケンがSECと和解を行い、ステーキングを禁止したことはかなり大きな材料と言えるだろう。
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中島 翔
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