先週末のマーケットは株式市場が下落。時にNASDAQが大幅下落しており、雇用統計を受けた金利上昇にこれまでの巻き戻しで反応する格好となった。
注目された雇用統計の数字は、
- 非農業部門雇用者数51.7万人増 予想18.8万人増
- 失業率3.4% 予想3.5%
- 平均時給(前年比)4.4%増 予想4.3%増
- 労働参加率62.4%
と総じて強い数字が出てきたことにより、マーケットは驚きを隠せずドル円は急騰し、130円台前半のレジスタンスラインが注目されていたが一気に128円台から131円台までNY時間に上昇した。
当初マーケットではある程度弱い数字を期待しており、これまでのインフレ鈍化の兆しやFRBのスタンスが引き続きマーケットが織り込んでいるハト派方向での数字が出てくることを織り込むような動きになっていたことを帳消しにしたことで、ポジションのカバーが一気に入った様子。
株式市場は雇用統計後に下落し、その後ISM非製造業景況感指数が55.2と予想50.5に対してかなり強めの数字が出てきたものの、一旦上昇するような動きとなったが引けにかけて下落する動きとなっている。
雇用統計に関しては数字上は強いものの、結果的にはパートタイマーの増加が大きく、フルタイムの雇用は減少している状況が続いている。
昨年までは単純労働者の賃金上昇が平均時給の伸びに寄与していたが、現在そのあたりの賃金の上昇が止まりつつあるため、今後も賃金の上昇というのは発生しないと考えている。注意点としては賃金の上昇が伸び悩むものの、一方で底堅いような動きになることは注意したい。
利上げの織り込みは市場では雇用統計前まではあと一回の4.75%がターミナルレートとなっていたが、現在2回の5.00%まで1回分引き上げられており、FRBが予想しているような方向に市場が近づいたような動き。
一旦はドルのポジションもロングからショートに変わってきたこともあったことから、来週は短期的にドルは巻き戻されやすいと考えている。
来週は10日日銀総裁人事の可能性となっており、また14日のCPIの数字等ドル円の変動する要因が数多く存在することから、ポジションの取り方には十分気をつけつつ、値動きが出やすいと考えられるため、トレーディングタッチで利益を出す局面と言えるだろう。
アメリカのS&P500指数のFear and Greed Indexを確認すると「究極の強欲」となっている。
仮想通貨市場はあまり大きな動きなく推移。ビットコインも再度24,000ドル台を突破する場面も見られたが、維持できず23,000ドル台前半での推移に。
1月はアメリカ国内の投資家の需要とショートカバーの動きが価格上昇を作っているため、ここから2月で上昇するには新たな新規の買いフローが必要な場面となっている。
ニュースとしてはバイナンスが韓国に再度進出するとの報道が出ており、またインドネシアが6月にも国家仮想通貨取引所を設立するとの報道が出ている。
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中島 翔
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