アクサIM、生態系保全と森林破壊防止のためパーム油に関する方針を拡大

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アクサ・インベストメント・マネージャーズ株式会社(アクサIM)は、森林破壊や自然生態系の改変に影響する企業への投資を制限するため策定したガイドラインで、パーム油に関する方針(palm oil policy)を拡大した。同社はパーム油、大豆、木材、畜産業で事業を行う企業への投資を制限するためのガイドラインを設定しており、強化したパーム油方針が6月16日から適用している。

同社は、生物多様性を保護し、持続可能な事業慣行を奨励し、移行を支援するため企業とのエンゲージメントを拡大しており、大きな論議となるような事業慣行に関与している企業については、投資対象から除外する。今回は、森林破壊と自然生態系の転換による環境と社会への多大な影響を考慮して、パーム油に関する方針を、生態系保護と森林破壊へのより包括的なアプローチに含めるとしている。

パーム油方針は2014年に開始され、「持続可能なパーム油」の生産証明書を取得できなかった企業や、未解決の土地権利紛争や違法伐採問題などの問題に直面した企業への投資は除外してきた。生態系保護と森林破壊の方針の拡大を通じて、重大な土地利用論争に直面し、大豆、畜産、木材に関連する生物多様性の喪失に責任を負う企業に対し、投資禁止を拡大していく。

新しい方針の一環として、同社は森林伐採フィルター(パーム油、大豆、木材、畜産)によってリスクがあると特定された企業へのアクティブエンゲージメント活動を強化し、生物多様性の保全と持続可能な方向への取り組みを強化することを促進していく。

さらに、オルタナティブ投資事業部門であるアクサIM オルツを通じ、林業への直接投資の30年の経験に基づいてこの分野の事業を拡大する。フランス、アイルランド、フィンランドなどの国では、ガイドラインに沿って5万8000ヘクタール超の森林の持続可能な管理に取り組む。

同社の取り組みは、ポートフォリオ内の森林の所有権、管理、木材生産、および社会的利用を対象とする。具体的には①将来に向けた森林の保全。生態系を尊重し、生物多様性を維持し、土壌と水を保全しながら木材生産を行う②物件取得後2年以内に森林管理協議会(FSC)の森林および管理慣行の認証取得。リスクが低い国の場合、森林認証プログラム(PEFC)の認証を取得する③コンクリートや鉄鋼などの高炭素排出材料の代替として、排出量の削減に貢献する材料としての木材の使用を促進する④自然生息地の再生と、より高いレベルの生物多様性の造林を奨励⑤レクリエーション、研究、教育のために森の一部を利用する―を掲げた。

【関連サイト】アクサ・インベストメント・マネージャーズ株式会社

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HEDGE GUIDE編集部 ESG・インパクト投資チーム

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