日本人でも支持者の多いネム(NEM)は、2020年12月に大型アップデート「Symbol(シンボル)」を予定しています。Symbolはネム(NEM)の大型アップデートで新しく誕生するプラットフォームの名前です。
ネムの投資家にとっての注目ポイントは、Symbolの暗号資産XYMが、現行の暗号資産XEMと1:1の割合で付与されることです。確実にXYMを受取るために、正しい手順を取る必要があります。
ここでは、ネムのアップデート「Symbol」について解説したいと思います。またXYM取得に必要な暗号資産XEMを取引所コインチェックで購入する方法についてご案内します。ネムやSymbolに投資したいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
- 暗号資産ネムについて
1-1. ネムの概要
1-2. ネムのアップデート「Symbol」 - SymbolのXYMトークンを取得する方法
2-1. オプトインを表明する
2-2. スナップショット時にXEMを保有しておく - XYMを取得するために、コインチェックでXEMを購入する
- 暗号資産取引所コインチェックでXEMを購入する方法
- ネムを購入するための3ステップ
5-1. 口座開設
5-2. 日本円の入金
5-3. ネムの購入 - 販売所でネムを購入する
- まとめ
①暗号資産ネムについて
「ネム」が暗号資産(トークン)の一種と認識している方も多いかもしれませんが、ネム(NEM)とはブロックチェーン・プラットフォームの名称です。そして、ネム(NEM)プラットフォーム上で利用されるトークンが「ゼム(通貨単位:XEM)」と呼ばれています。
ネム(NEM)はビットコインの弱点を解決することを目的として誕生した「ビットコイン2.0」に分類されるプロジェクトで、ビットコインの課題となる取引速度・手数料の改善を実現しながら、トークン生成(モザイク)やマルチシグ、暗号化、証明を始めとした機能をAPIとSDKを介して簡単に利用出来るプラットフォームです。構築が簡単なため、日本でもNEMを用いたサービスが数多くリリースされています。
1-1. ネムの概要
基本情報 | 暗号資産名 | ネム(NEM) |
ティッカーシンボル | XEM | |
発行開始年月 | 2015年3月31日 | |
供給量 | 8,999,999,999 XEM | |
時価総額 | ¥112,359,376,947(25位) | |
主な利用用途 | 送金 / 決済 / 投資 / 事業 | |
発行状況 | 開発主体 | NEMグループ((NEM Group Ltd.:NGL) |
発行方法 | 全て発行済み。分散型台帳データ管理に必要となる計算および価値記録を行う記録者への対価として発行 | |
上限発行量 | 8,999,999,999XEM | |
発行予定・発行条件 | − | |
価値移転記録 | コンセンサスアルゴリズム | Proof of Importance(プルーフ・オブ・インポータンス) |
※2020年9月時点の情報となります。
1-2. ネムのアップデート「Symbol」
今後のネムの開発計画としては、2020年12月に予定されているアップデート「Symbol(コードネームCatapult)」があります。Symbolにより、NEMブロックチェーンは柔軟性、セキュリティ、スピード、使いやすさにおいて大幅に改善されます。
Symbolは、企業がコストを削減し、複雑さを軽減し、イノベーションを合理化することを支援するように設計されています。
まず、トランザクションの処理速度が向上します。今回のアップデートによって送金の承認時間は1分から15秒に短縮され、処理量も向上する見込みです。処理速度の向上はユーザビリティの向上に繋がります。
次に、アップデートによって期待されていることは「セキュリティ面の向上」です。元来、ネムはセキュリティ面で高い評価を受けています。アップデートによってトランザクションのマルチシグ機能をより利用しやすくなります。ビジネスユーザーにとって特に安心できる側面となります。マルチシグ機能とは、暗号資産送付に複数の秘密鍵を使用する仕組みです。
最後に、「機能性の向上」が見込まれています。Symbolに付加される新機能は複数ありますが、その代表例が「アグリゲートトランザクション」です。アグリゲートトランザクションは、複数の取引処理をひとまとめにして処理できる機能です。取引参加者が署名をすると、最大1000件のインナートランザクションが同時に実行されます。例えば、チケットやクーポン券、デジタルアートの受渡しや、手数料の肩代わりが想定されています。Symbol はこれを「一度きりのスマートコントラクト」を生成することで実現しています。
他にも、Symbolはプライベートチェーンとパブリックチェーンのハイブリッドチェーンとなっており、チェーン間で独自のトークン(モザイク)を送信できる「クロスチェーンスワップ」機能を備えています。また、稟議のような階層型アカウントを設定して、マルチシグトランザクションを使用することも可能です。このようにSymbolの機能はビジネスシーンに即して使いやすくなっています。
②SymbolのXYMトークンを取得する方法
ネムジャパン公式サイトによると、Symbolの立ち上げは2020年12月17日に予定されています。XYMトークンを受取るために必要なプロセスとそのスケジュールは、下記のように予定されています。
1. オプトインを表明する
まずオプトインとは「XYMトークンを取得することを意思表示すること」を指しています。オプトインの受付は既に開始しています。オプトインは公式の「NEMウォレット」で行うことができます。XEMを取り扱っている日本の暗号資産取引所の多くは「オプトインの対応を検討する」と発表しています。しかし、現時点では明確に対応を約束しているわけではないことに注意しましょう。NEMチームはユーザーに対して、XEMトークンを取引所ではなく公式のNEMウォレットに移し、オプトインを行うことを推奨しています。
2. スナップショット時にXEMを保有しておく
スナップショットによって、ブロックチェーン上でXEMの保有量が記録されます。このタイミングで記録されたXEM保有量に対して1対1のXYMトークンが配布されます。この期間にXEMを保有していれば、例えオプトイン自体はメインネットローンチ後になっても、XYMトークンを受取ることができます。
③XYMを取得するために、コインチェックでXEMを購入する
XYMトークンを取得するためには、スナップショット時にXEMを保有している必要があります。そのため、まずはXEMの購入が必須になります。XEMは日本ではいくつかの暗号資産取引所で取り扱いがありますが、代表的な取引所であるコインチェックはオプトインやXYMトークンの配布の対応を検討することを表明しています。
XYMトークンを取得したい方は、まずコインチェックの口座を開設して、XEMを購入しておきましょう。ここからは、コインチェックでXEMの購入方法についてご案内します。
④暗号資産取引所コインチェックでXEMを購入する方法
コインチェックは、大手金融会社マネックスグループ株式会社の子会社であるコインチェック株式会社が運営する暗号資産取引所です。マネックスグループ出身の蓮尾聡氏が代表取締役を務めており、金融業のノウハウをもった経営体制の下で運営されています。コインチェックでは16種類の暗号資産を500円から購入できます。ネムを始め、モナコインやリスク、IOSTなど、他では取り扱いが少ないアルトコインを取引できます。
コインチェックは、Webインターフェースの分かりやすさ、アプリの使いやすさに定評があり、初心者からトレーダーまで幅広く利用されており、スマホアプリの累計ダウンロード数は国内No.1となっています。
⑤ネムを購入するための3ステップ
コインチェックでネムを購入するためには、以下の3ステップが必要となります。
- 口座開設
- 日本円の入金
- ネムを購入
1. 口座開設
口座開設は、アカウント開設、携帯電話(SMS)認証、本人確認の3つのステップで完了します。口座開設方法の詳細は、以下のページでご確認ください。
【関連記事】コインチェックで暗号資産投資を始める方法:スマホで口座開設編
2. 日本円の入金
口座開設が完了しましたら、ネムを購入するために、まずは日本円を入金しましょう。コインチェックでは下記の3つの入金方法があります。
入金方法 | 概要 | 注意点 |
銀行振込(GMOあおぞらネット銀行、住信SBIネット銀行) | 入金額は無制限。振込手数料はユーザー負担だが、入金手数料自体は無料。 | ・住信SBIネット銀行はユーザーIDの入力が必須。 ・振込人名義はCoincheckアカウント名義と同一の必要がある。 |
コンビニ入金(ローソン、ファミリーマート、ミニストップ、セイコーマート) | コンビニ店頭で決済。入金額は1,770円(最低金額1,000円+手数料770円)~30万円まで。 | ・入金日から7日間、該当金額の日本円と暗号資産の出金・送付ができない。 ・申請から3時間以内の支払い期限がある。 |
クイック入金(ペイジー決済) | ネットバンキング・ATMから24時間365日決済が可能。入金額は1,770円(最低金額1,000円+手数料770円)~999,999万円まで。 | 入金日から7日間、該当金額の日本円と暗号資産の出金・送付ができない。 |
コンビニ入金とクイック入金は、銀行振込と比べて口座への反映時間が短いメリットがあります。ただし、手数料は高く資産の移動が7日間制限されるデメリットがあります。急ぐ必要が無ければ、銀行振込を選ぶ方が無難でしょう。
なお、住信SBIネット銀行に振込する場合、同じ住信SBIネット銀行などのインターネットバンクからの振込であれば、振込における時間的な制約がないので便利です。
コインチェックアプリで銀行振込を行うには、ログインして下部のメニューから「縫う出金」→「銀行口座から入金」の順でタップします。そこで、コインチェックが指定する振込先の口座情報を確認しましょう。振込先の口座情報、ユーザーIDの入力(住信SBIネット銀行)には細心の注意を払いましょう。
3. ネムの購入
口座開設と日本円入金が完了したところで、いよいよネムを購入しましょう。コインチェックでは現在、「販売所」でネムを500円相当から売買できます。販売所はコインチェックが在庫を抱えて、ユーザーとネムを取引する形態です。ある程度までの数量であれば提示された価格ですぐに取引できるので便利ですが、買値と売値には「価格差(スプレッド)」があり、市場環境の応じて変動するので注意が必要です。
⑥販売所でネムを購入する
コインチェックの販売所はシンプルで、初心者でも操作ミスを起こさずに購入できるように設計されています。日本円を入金した状態で下部メニューの「販売所」を表示し、「XEM」→「コイン購入」をタップすると注文画面が表示されます。そして、「金額」を入力して「日本円でネムを購入」をタップしましょう。これで売買処理は終了です。
⑦まとめ
コインチェックの取引サービスは、投資初心者にでも直感的に使いやすく設計されています。初めて暗号資産の世界に足を踏み入れる方にとって、ストレスを感じることなく利用できるでしょう。コインチェックは取引サービスに加えて、自動つみたて投資や、最大年利5%の貸仮想通貨(レンディングサービス)などの付帯サービスが充実しているので利用しても良いでしょう。
2020年に入り、Symbolのアップデート計画が具体的になるに連れて、足元のXEMの価格も上昇しています。このまま、スナップショットの時期が近づくと、XEM保有量を増やしておきたい投資家の買い需要が高まると推測されます。もちろん、テストネットの進捗にょっては延期になることも考えられます。より慎重に、時間を分散して資産を投じてみることも一つの方法です。
もしも、コインチェックや日本の暗号資産取引所が「オプトイン」や「XYMトークンの配布」に“対応しない”と判断した場合は、公式のNEMウォレット(デスクトップ版)にXEMを移しましょう。オプトインは12月17日に予定されるSymbolローンチから6年間請求できますが、スナップショットの時期にXEMを保有しておく必要があります。
XEMを保有していない方は、まずはコインチェックでアカウントを開設し、暗号資産取引に必要な本人確認プロセスを済ませておきましょう。
HEDGE GUIDE 編集部 Web3・ブロックチェーンチーム
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