SUMCOのESG・サステナビリティの取り組みや将来性は?株価推移、配当・優待情報も

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経営でESGやサステナビリティを重視する流れは強まっており、企業も自社の利益追求のみならず、環境や人権など幅広い課題の解決に貢献するよう求められています。SUMCOは半導体用のシリコンウェーハを手掛ける企業で、ESGに関しても積極的な取り組みを行っています。

今回はSUMCOのサステナビリティの取り組み、株価推移や業績について解説します。SUMCOへの投資を検討している方、ESGに関心のある方は参考にしてください。

※2023年6月27日時点の情報をもとに執筆しています。最新の情報は、ご自身でもご確認をお願い致します。
※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定のサービス・金融商品への投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、利用者ご自身のご判断において行われますようお願い致します。

目次

  1. SUMCOの概要
  2. SUMCOのESGに関する取り組み
    2-1.地球温暖化防止への取り組み
    2-2.廃棄物削減への取り組み
    2-3.生物多様性に関する取り組み
  3. SUMCOの10年間の株価推移と業績
    3-1.10年間の株価推移
    3-2.業績
  4. SUMCOの将来性
  5. SUMCOの配当・優待情報
  6. まとめ

1.SUMCOの概要

銘柄 SUMCO
証券コード 3436
株価 2,094円
PER(会社予想)
PBR(実績) 1.30倍
配当利回り(会社予想)

※2023年6月27日時点

SUMCOは1999年に設立され、半導体用のシリコンウェーハの製造・販売を手掛けている専業メーカーです。住友と三菱のシリコンウェーハ事業が統合して誕生しました。

本店は東京都港区芝浦にあり、資本金は1,990億円です。売上高は連結で4,410億円(2022年12月期)、従業員数は連結で9,189名(2022年12月31日時点)の規模で、東京証券取引所のプライム市場に上場しています。

シリコンウェーハとは、高純度の珪素(シリコン)から切り出された薄い板のことです。円柱状になっている珪素の塊を、厚さ1mm程度にスライスし、その表面を丁寧に研磨、洗浄することで完成します。このシリコンウェーハを材料にして、半導体デバイスが作られています。

半導体デバイスは、スマートフォン、テレビ、エアコン、車、電車など非常に多彩な領域で使われています。家電製品や情報端末の基盤となり、人々の生活を支えています。半導体デバイスの基となるシリコンウェーハは、現代で必要不可欠な部品です。

SUMCOはシリコンウェーハにおいて世界シェアが約3割、海外売上比率が約8割であり、海外で稼いでいる企業と言えます。

参照:SUMCO「SUMCOについて

2.SUMCOのESGに関する取り組み

SUMCOはサステナビリティ重視の経営を推進している企業でもあります。ここでは同社における環境関連の取り組みをいくつか紹介します。

2-1.地球温暖化防止への取り組み

SUMCOグループでは、地球温暖化防止のため、シリコンウェーハの製造における電力使用量の削減に取り組んでいます。生産効率化・合理化のほか、生産設備やユーティリティー設備の入れ替え時に、高効率化設備や省エネ設備を採用しています。

事務所においては、休憩時間や休み時間中の消灯、冷暖房の適正温度を定め、省エネに取り組んでいます。野田工場における冷凍機更新、各工場での照明機器のLED化など、地道な取り組みによって電力使用量の削減を行っています。

SUMCOグループは年度ごとのCO2排出量を同社のサイトで公開しており、製品1枚あたりのCO2排出量や電力使用量は順調に下落しています。ただし生産量が上がっていることから、トータルの排出量は一定水準のままとなっているため、業績を拡大しながらもトータルのCO2排出量を削減できるのかが問われています。

2-2.廃棄物削減への取り組み

SUMCOグループの廃棄物削減では、特に汚泥への対策を重視しています。廃水の際の薬の使用量の見直しにより、汚泥の発生量を抑制しています。また、廃油、廃アルカリ、廃プラスチックなどについてのリサイクル化の推進も行っています。

また製品出荷後における廃棄物を削減するため、リユースコンテナへの採用も進めています。直径300mmのシリコンウェーハの出荷梱包について、リユースコンテナへ順次切り替えていく方針です。リユースコンテナ採用にあたって、輸送テストを行い、製品品質に問題がないことを確認しています。

2-3.生物多様性に関する取り組み

SUMCOグループでは、人々の暮らしは生物多様性から得られる恩恵によって支えられており、人間の生存と良質な生活に欠かせないとしています。事業活動により、生物多様性に直接的または間接的に影響を与えるため、持続可能な視線共生社会の実現を目指す方針です。

2022年度には、SUMCOグループの国内拠点がある地域を中心に、全国7か所で生物多様性保全活動を実施しました。山形県米沢工場では、従業員が草刈りや間伐を行い、継続的に森林の保全活動に協力しています。北海島千歳市では、工場周辺道路やグリーンベルトへ花植えを行いました。

佐賀県伊万里市では、国の天然記念物に指定されているカブトガニの保護活動へ賛助を行いました。長崎工場周辺の大村ハイテクパークでは、自然環境保護を目的とした清掃活動が行われました。

これ以外にも地域に根差した社会貢献活動を多数行っており、地域の清掃活動、緑化活動や環境美化、福祉施設の防災訓練への参加、地元の教育機関との交流、スポーツ行事への参加・協賛などに取り組んでいます。

3.SUMCOの10年間の株価推移と業績

ここからは、SIMCOの長期の株価推移や近年の業績について解説していきます。

3-1.10年間の株価推移

10年前の2013年は1,200円前後でした。現在は約2,000円のため、約1.7倍に成長したことになります。

株価は上昇と下落を繰り返しており、2015年、2017年から2019年、2021年から2022年で3つの山を形成しました。直近の山では前回の最高値を突破できなかったものの、下値が切り上がっている傾向も見られます。

2023年に入ってからは1,800円~2,000円の非常に狭いレンジで推移しており、1,800円付近がサポートラインとなっています。ここから大きく動くのかに注目です。

3-2.業績

直近5年間の業績推移は下記のとおりです。

2019年度 2020年度 2021年度 2022年度
売上高 2,994 2,913 3,356 4,410
営業利益 506 378 515 1,096
経常利益 483 356 511 1,113
当期純利益 331 255 411 702

※単位:億円、1億円未満は切り捨て

売上・利益とも右肩上がりで増加しています。特に2022年度は売上高が4,000億円を突破し、営業利益・経常利益ともに1,000億円以上を記録しました。

SUMCOはシリコンウェーハの市況は不確実性が高いとして、通期の業績予想を開示しておらず、2023年度の見通しも出されていません。直近の2023年度1Qは売上高・営業利益・経常利益は予想を上回りましたが、当期純利益のみ予想を下回りました。

4.SUMCOの将来性

SUMCOの将来性について、サステナビリティ・ESGと業績の両面から考察していきます。まずサステナビリティに関して、環境に関する取り組みを積極的に行っています。使用電力量などの具体的な数値が公開されており、ESGを重視していることが分かります。

一方、シリコンウェーハは今後も生産量が増加することが見込まれるため、地球環境への影響が増すことも考えられます。業績を拡大しながらも、サステナビリティで結果を出していけるのかが鍵になるでしょう。

次に業績ですが、近年は売上高・利益ともに大きく成長しています。SUMCOは海外売上比率が非常に高いことからも、今後も世界の半導体市場の拡大に沿って成長していけるのではないかと期待されます。

シリコンウェーハは今後も、車載向けや産業向けを中心に概ね堅調な需要が続くと考えられます。また、主な半導体メーカーとの長期供給契約を締結するなどの対策も行っているため、価格下落による市況悪化が発生したとしても、影響を比較的軽く抑えられるでしょう。

革新的な技術が開発・普及しない限り、半導体需要が急速に衰えることは考えられません。SUMCOは海外の売上比率が高いこともあり、まだ当分は業績面も成長を続けられるでしょう。

5.SUMCOの配当・優待情報

1株あたり年間配当 主な株主優待
2022年12月期実績:81円
2023年12月期予定:未定
なし

年間配当について、2023年12月期は未定となっています。ただし第2四半期に関して増配の予想を出したため、年間でも増配となる可能性があります。

6.まとめ

SUMCOのESG関連の取り組み、株価推移や近年の業績について解説してきました。あらゆる半導体製品の基となるシリコンウェーハを手掛ける企業であり、近年は業績が好調に拡大しています。

サステナビリティでも地球環境を中心に、具体的には温暖化防止、廃棄物削減、生物多様性の保全など、数多くの取り組みを行っています。今後ますますの取り組みの加速が期待されます。

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安藤 真一郎

マーケティング会社に勤務した後、ライター・コラムニストに転身。 さまざまなジャンルの執筆を行う途中でマネーリテラシーの重要性に気づき、現在はマネー・金融分野を中心に執筆活動を行う。投資、資産形成、年金、税制度、ローン、節約、キャッシュレス決済など多数の執筆実績あり。投資に関しては中長期での利益獲得を目指し、米国株式や先進国株式を中心とする投資スタイル。ファイナンシャルプランナー資格保有。