【元トレーダーが解説】ビットコイントレードのリスク管理とポジションサイズの決め方

証券会社を経て、暗号資産(仮想通貨)取引所でトレーディング業務に従事した後、現在は独立して仮想通貨取引プラットフォームのアドバイザリーや、コンテンツ提供事業を運営する中島翔氏のコラムを公開します。

目次

  1. 口座に入れる資金額を決める
  2. 口座資金の損失リスクを限定する
  3. ロット数を決定する方法
  4. 利益を出すトレーダーは下落トレンドを利用している
  5. まとめ

暗号資産(仮想通貨)トレードはボラティリティの高さが特徴的であり、トレーダーが魅力を感じる部分でもあります。ハイリターンを見込める反面、リスク管理を徹底していなければ資金を簡単に失うリスクも含んでいます。コツコツと利益を積み上げても瞬時に失う事もあるので、リスク管理は暗号資産トレードをする上で基本となります。

トレードを行う上でまず守って頂きたい事は、「感情に任せた売買をしない」という点です。大切な資金を使用するため、感情的に物事を考えてしまうトレーダーが、特に初心者に見受けられます。怒りや焦りに任せたトレードを避けるためにも、ご自身の中でルールを設けておくことをおすすめします。ルールをある程度決めておくことでリスク管理が出来るのはもちろんのこと、何かしらの決断を下す際に迷う時間をカットできる利点があります。

このようなルールには様々なものが含まれます。例えば、損切ラインをあらかじめ決めておくと、ある一定の価格に到達した際に感情に左右されず決済することが出来ます。他にも、含み損はどこまで耐えられるか、いくらまでなら損をしていいのか、などといったポイントがあります。

いくつかある守るべき項目の中でも、この記事では「ロット数をどのようにして決めるか」という点に焦点を当てて解説していきます。ロット数の決め方は、トレードの成功率を高める上で大きな比重を占めるのでしっかり理解しておきましょう。

①口座に入れる資金額を決める

トレードのロット数を決めるために、まずは口座に入れる「資金額」と、一回のトレードで許容できる「最大損失額」を決めましょう。意外に思う方もいるかもしれませんが、口座の資金額を決めるのは大切です。

特に初心者の場合は、ポートフォリオをいくつかに分けて別の戦略をそれぞれに割り当てるということも試してみると良いかもしれません。戦略を分けて口座を管理することで、どの戦略が良いパフォーマンスを出しているのか、またはどの戦略が自分に合っているのかを知ることが出来ます。

さらに、資金を分けて運用することでリスクを分散する事にも繋がります。例えば、暗号資産の銘柄ごとに長期運用するものと短中期運用するものを分けるという事も、戦略を分けていく方法の一つです。この時、長期投資の資金がいくらくらいかを考える事が、口座に入れる資金額の決定に繋がります。

②口座資金の損失リスクを限定する

次にリスクを限定する事を考えていきます。一度のトレードで失ってもいい資金額を先に決めておきましょう。

2%ルール

2%ルールというのは従来のFXでも使用されている鉄則の一つで、「一度のトレードの損失を口座資金の2%以下に留める」というものです。しかし、2%ルールというのは従来の金融商品を前提としたものなので、暗号資産で利用する場合は高ボラティリティを考慮する必要があるでしょう。

さらに、2%ルールは比較的少ないポジションを長期間運用することを想定して作られたルールでもあります。そのため、初心者の方や、一日に何度もトレードするスタイルの方は、損失を2%未満に制限することをおすすめします。

具体的な数字は個人で決めていくことになりますが、一度のトレードで0.5~1.5%以上の含み損を抱えないようにしましょう。一度のトレードで予想通りの値動きをしなかった場合に備えて、逆指値注文をあらかじめ出しておくことで想定以上の損失を防ぐことが出来ます。

③ロット数を決定する方法

ここからは一度のトレードで保有するポジションの大きさを決める方法を解説していきます。一度のトレードのロット数を決めるためには、各トレードのリスク設定から逆算することになります。

具体的にいうと、損切ラインを決めるという事です。2%ルールは、一度のトレードで口座資金の2%未満の損失のみを許容するというものでした。仮に今回は、計算の便宜上1%の損失なら耐えられるという事にしましょう。

取引口座には100万円入っていると仮定すると、一度のトレードで耐えられる損失は1万円です。さらに、想定の値動きから10%、価格が離れた時点で損切注文を入れることにします。

この場合、想定の値動きから10%離れた時点で最大1万円の損失になるようにロット数を調整します。するとロット数は10万円となります。このように損失の幅からロット数を決定するということはトレードでとても大事なことです。

「大勝ちするトレーダー」ではなく「コンスタントに利益が伸びるトレーダー」が長期的に生き残るトレーダーともいえます。

④まとめ

ポジションのサイズを決定するためには、許容できる損失から逆算して決める必要があります。損切ラインを決めることで、ロット数が自然と決まってきます。

損切ラインを先に決定したらそれを確実に実行することも大切です。自分が立てた戦略に忠実に従ってトレードしていきましょう。利益を出すトレーダーというのは「トータルで利益を出し続けているトレーダーであり、すべてのトレードに勝つトレーダー」ではありません。また利益の幅と損失の幅をしっかりとコントロールできているトレーダーです。そのためにも、自分のシナリオをどこで諦めるかをはっきりさせておきましょう。

トレーディングの重要なポイントの7割はリスク管理の徹底です。ロット数と損切りラインを確定するだけでもトレーダーとして生き残れる可能性は大きく高まります。知識よりもまずはリスク管理の徹底がトレーダーとして一番大事なことであるということを常に頭に入れておきましょう。

【関連記事】ビットコインとは?特徴・仕組み・購入方法

The following two tabs change content below.
HEDGE GUIDE 編集部 暗号資産・ブロックチェーンチーム

HEDGE GUIDE 編集部 暗号資産・ブロックチェーンチーム

HEDGE GUIDE 編集部 暗号資産・ブロックチェーンチームは、暗号資産投資やブロックチェーンなどフィンテックに知見が深い編集部メンバーで構成。最新のニュースやコラム、暗号資産に関する基礎知識を初心者向けにわかりやすく解説しています。