暗号資産の「クロスレート」とは?トレーダーがおすすめする暗号資産取引所も紹介!

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証券会社を経て、暗号資産(仮想通貨)取引所でトレーディング業務に従事した後、現在は独立して仮想通貨取引プラットフォームのアドバイザリーや、コンテンツ提供事業を運営する中島翔氏のコラムを公開します。

目次

  1. 暗号資産のクロスレートの計算方法
  2. なぜ暗号資産同士の通貨ペアを取引するメリットがあるのか
  3. 暗号資産同士の通貨ペアを取引するということは
  4. 暗号資産同士の通貨ペアを売買するにはDMM Bitcoin

暗号資産のトレードでよく日本円でのレートや、米ドルとのレートで色々と値動きの説明がされている場合が多いです。法定通貨とのレートというのは一番大事なレートとも言えるため、これは当然ともいえます。

しかし、トレーダーの中には暗号資産同士の通貨ペアのレートもチェックしている方も数多くいます。これは暗号資産同士の価値の変化に着目して取引しているということであり、この考え方はトレードの幅を広げる意味ではとても重要なことです。

最初は見慣れないレートが数多く出現するため混乱するかもしれませんが、レート感覚やそのレートの計算方法がどのようなロジックで決められているのか理解すれば難しいものではありません。ここではその暗号資産同士のレートの計算方法から、考え方について解説したいと思います。

暗号資産のクロスレートの計算方法

クロスレートとは「通貨ペアのレート」と理解してもらえればOKです。FXの世界では「クロス円」という言葉が出てきますが、これはドル円、ユーロ円、ポンド円、そしてビットコイン円もクロス円の一つになり、対円での通貨ペアの総称になります。クロスというのはこの組み合わせという意味になっているため理解しておきましょう。

ではまず、対ビットコイン(ビットコインストレート)の通貨ペアのレートをチェックしましょう。下記はDMM Bitcoinの対ビットコインを含めたレバレッジ取引のレートになります。

上記の表の中のETH/BTCやXRP/BTC、XEM/BTCなどが対ビットコインとのレートになります。このレートは一体どのように計算されているのかETH/BTCを例に考えてみましょう。

上記表ではETH/BTCのBidのレートが0.029049となっています。Bidのレートなので、取引としては「ETH売り、BTC買い」の取引を行うということになります。では、この0.029049というレートを対円のレートで計算するにはどうすればいいでしょうか。

これはETH/JPYとBTC/JPYのレートで合成で計算することができます。組み合わせ方法はETH/JPYのBidのレート、そしてBTC/JPYのAskのレートを利用します。

上記のETH/JPYのBidのレートは48,760円、BTC/JPYのAskのレートは1,662,279円です。計算式は「ETH/JPYのbidレート÷BTC/JPYのaskレート」になります。計算式に当てはめると、「48,760円 ÷ 1,662,279円 = 0.029333222」という計算になるため、近似値が出てくることになります。

このレートの差はどうしても出てしまいます。理由としては、ETH/JPYの通貨ペア、BTC/JPYの通貨ペア、そしてETH/BTCの通貨ペアを取引している投資家は異なるため、それぞれの需給でレートが決まっているためレートにどうしても差が生じてしまうためです。

近似になる理由は、このレートのズレを利用した自動売買のbotが暗号資産マーケットで走っており、あまりにも乖離してアービトラージのチャンスが発生すると自動的に裁定機会を取りにくるプレイヤーがいるため、この3つのレートが乖離し続けるということはありません。

ではこの暗号資産同士の通貨ペアをどのように利用しているのかを考えてみましょう。

なぜ暗号資産同士の通貨ペアを取引するメリットがあるのか

ここでは暗号資産の慣れない通貨ペアを取引するメリットは何か解説します。

暗号資産と法定通貨の通貨ペアの場合、対円や対ドル、対ユーロなどは暗号資産市場全体が下落すると総じて下落し、暗号資産市場全体が盛り上がりを見せるとビットコインからアルトコインまで対円や対ドルで上昇する動きとなります。

ではもしも、暗号資産の市場内で強い通貨を見つけたとして取引で対円や対ドルで取引をしても、暗号資産市場全体が下落をするとレートは下落するため全く意味がありません。そのような時に暗号資産同士の通貨ペアを取引するといいでしょう。

もしもイーサリアムが今後強くなると予想した際、ETH/JPYで取引をすると損失を被りますが、ETH/BTCでETHをロングすることによって、暗号資産市場全体が下落したとしても法定通貨の通貨ペアではないため利益が出るか、損失の幅というのは小さくなります。

このように暗号資産市場全体の動きで影響する動きをなくすため、暗号資産市場同士の通貨ペアを取引することがいいでしょう。資産のヘッジとしての利用も可能ということが理解できたのではないかと思います。

暗号資産同士の通貨ペアを取引するということは

暗号資産同士の通貨ペアを取引するということは「ドミナンストレードをしている」ともいえます。市場全体の値動きに影響されず、この市場全体の通貨同士の価値の変動を売り買いするため、ドミナンスのシェア率の変化を予想してトレードしているとも言えるでしょう。ドミナンスとは市場占有率というもので、暗号資産市場全体のシェアにおける各通貨のシェアを表したものです。

ドミナンスは下記のようにCoinMarketCapというサイトで確認することができます。

このドミナンスの変化は法定通貨との通貨ペアで取引する場合においても重要なものです。取引を行う場合は当然ながら強い通貨をロングするか、弱い通貨をショートするかというものになるため、トレンドを把握する意味においてはこのドミナンスのチャートは大切なものと言えるでしょう。

暗号資産同士の通貨ペアを売買するにはDMM Bitcoin


最後に暗号資産の通貨ペア同士の取引を行うにあたり、著者がおすすめする暗号資産取引所DMM Bitcoinについてご紹介していきます。

この理由として、DMM Bitcoinでは暗号資産の通貨ペアが多いことがあります。暗号資産同士の通貨ペアを提供している取引所は少なく、あったとしてもETH/BTCやXRP/BTCなどのメジャーな通貨ペアが多いです。

しかしDMM Bitcoinは上記のレートの表をご覧頂くとわかる通り、アルトコインとビットコインの通貨ペアが数多く揃えられており、取引する選択肢が多いと言えるでしょう。

また、DMM Bitcoinはレバレッジトレーダー向けのサービスを数多く用意しており、レバレッジ取引を行うユーザーを獲得したい意図が強く感じられる取引所です。現物取引は数種類しか通貨ペアが用意されていないものの、レバレッジ取引の通貨ペアは上記の表の通りの種類を揃えています。

また、サービスとしてもBitMatch注文というBid-Askのレートの真ん中(Midレート)のレートで約定できる注文機能を提供したりと、新しいサービス開発にも余念がない暗号資産取引所です。アプリに関してもグループとしてFXのサービスを提供していることもあり、アプリの使いやすさには定評があります。FXは口座開設数日本トップの会社であり、そのアプリを利用できるということはメリットとも言えるでしょう。

DMM Bitcoinの口座開設は無料で行うことができ、まずは一度使ってみて判断してみることをおすすめします。特に、暗号資産同士の通貨ペアを売買する場合、DMM Bitcoinは選択肢から外すことができない暗号資産取引所の一社と考えていいでしょう。

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中島 翔

一般社団法人カーボンニュートラル機構理事。学生時代にFX、先物、オプショントレーディングを経験し、FXをメインに4年間投資に没頭。その後は金融業界のマーケット部門業務を目指し、2年間で証券アナリスト資格を取得。あおぞら銀行では、MBS(Morgage Backed Securites)投資業務及び外貨のマネーマネジメント業務に従事。さらに、三菱UFJモルガンスタンレー証券へ転職し、外国為替のスポット、フォワードトレーディング及び、クレジットトレーディングに従事。金融業界に精通して幅広い知識を持つ。また一般社団法人カーボンニュートラル機構理事を務め、カーボンニュートラル関連のコンサルティングを行う。証券アナリスト資格保有 。Twitter : @sweetstrader3 / Instagram : @fukuokasho12