2023年は「ReFi元年」、日本で行われたReFiイベントまとめ。業界の発展には大企業による積極的な取り組みが鍵に

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昨年、日本では、環境問題や社会課題をWeb3の技術で解決しようとする取り組み、通称ReFi(Regenerative Finance)において顕著な動きを見せました。一年間で5つのReFiに関するイベントが行われ、「ReFi元年」と称されるに相応しい年だったのではないでしょうか。

DeFiに次ぐブームとなる!?“ReFi”の概要・事例・展望とは?

本稿では、2023年に日本で開催されたReFi関連イベントを振り返り、それらがいかに業界に新たな息吹をもたらしたかを概観します。さらに、2024年がこの勢いを更に加速させる一年となるよう、展望を深めていきます。

目次

  1. ReFi TOKYO 2023
  2. Regen House
  3. SDGs×ブロックチェーンミートアップ
  4. 「ReFi」活用について考える。持続可能なCSRと新規事業のための勉強会
  5. Web3/ReFi Night in Osaka
  6. 2023年のReFiイベントまとめと2024年の展望

ReFi TOKYO 2023


国内初のReFi特化イベント「ReFi TOKYO 2023」は、4月14日にETHGlobal Tokyoのサイドイベントとして開催されました。このイベントは、JE FOREST株式会社(MORI NFT運営)とReFi Japanの共催で、ReFiの普及を目的とし、多様な視点からReFiの可能性を探るとともに、活発な交流や情報交換が行われました。60名以上の国内外のReFi関係者が参加し、「How ReFi empowers Local Communities」をテーマにしたパネルディスカッションも実施されました。さらに、KlimaDAOの協賛により、イベント実施に伴うCO2排出量のオフセットがブロックチェーン上で行われ、カーボンニュートラルなイベントとなりました。このイベントを通じて、新たなReFiに関する取り組みや事業者間のコラボレーションが促進され、ReFiの国内外での発展に貢献することを目指しています。

【参照記事】【イベント開催レポート】国内初のReFi特化イベント「ReFi TOKYO 2023」大盛況で終了。イベントのCO2排出量に対するオフセットも実施。

Regen House


「Regen House」は、6月29日に、「IVS 2023」のサイドイベントとして京都で開催されました。米国オースティンで行われた「ReFi House」に触発されたこのイベントは、PlanetDAOとReFi Japanの共催で、環境問題に焦点を当てたアットホームな交流の場として企画されました。HEDGE GUIDEもスポンサーとして参加しました。様々なReFiに関連するセッションが行われ、地方創生やブロックチェーンと環境問題への多面的なアプローチが議論されました。さらに、参加者間の交流を深める時間も設けられ、コミュニティの結束を図りました。本イベントもKlimaDAOの協賛により、ブロックチェーン上でCO2のオフセットが行われました。

【関連記事】Regen Houseイベントレポート

SDGs×ブロックチェーンミートアップ


「SDGs×ブロックチェーンミートアップ」は7月25日に、アジア最大級のWeb3カンファレンス「WebX」の公式サイドイベントとして開催されました。このイベントは、株式会社Relic、JE FOREST株式会社、ReFi Japanの共催で、ブロックチェーンを活用したSDGsの課題解決を目指すプロジェクトの事例紹介も交えつつ、企業間のオープンイノベーションが促進されるミートアップイベントとして、参加者が主役のイベントとなるよう交流・意見交換が主体となる空間が提供されました。

【参照記事】アジア最大級のWeb3カンファレンス「WebX」の公式サイドイベントとしてSDGs×ブロックチェーンのオープンイノベーションを目的としたイベントを実施いたします

「ReFi」活用について考える。持続可能なCSRと新規事業のための勉強会


本イベントは、12月19日に、株式会社Relic、株式会社博報堂キースリーの共催で実施されました。ReFiと親和性の高いCSR部やサステナビリティ関連部署の方にもわかりやすく知識共有することを目的としています。「持続的なCSRのために何をするべきか」「社会性と経済性の両輪をどう回す?」「どういう事例が検討できそうか」という観点から、ReFiをキーワードに事業として組み込むことにより持続的なCSR活動の実現を行うヒントが解説されました。

【参照記事】「ReFi」活用について考える。持続可能なCSRと新規事業のための勉強会

Web3/ReFi Night in Osaka


Web3/ReFi Night in Osakaは、12月26日にReFi Japanの主催で、大阪で開催されました。関西のWeb3やReFi関係者が集まり、いくつかのプロジェクト紹介後にネットワーキングがありました。関西電力のグループ企業「株式会社オプテージ」も登壇し、金融機関向けのノードホスティング事業の紹介がありました。大企業のWeb3事例紹介ということで、多くの参加者が熱心に耳を傾けていました。

【参照記事】ReFi ニュースレター #56

2023年のReFiイベントまとめと2024年の展望

以上のように、2023年はJE FOREST株式会社、ReFi Japan、株式会社Relicが中心となってReFi関連イベントが開催されました。イベントでは多くの参加者の関心を引き付けましたが、日本におけるReFiやWeb3を用いたソーシャルグッド事例はまだ十分とは言えません。そのため、ReFiのさらなる発展のためには国内のReFiプレイヤーの増加が不可欠です。2024年は、大企業によるReFiへの積極的な取り組みが、この分野の成長にとって重要なキーとなるでしょう。

【参照サイト】JE FOREST株式会社
【参照サイト】ReFi Japan
【参照サイト】KlimaDAO
【参照サイト】PlanetDAO
【参照サイト】株式会社Relic
【参照サイト】株式会社博報堂キースリー

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F太郎 【KlimaDAO JAPAN株式会社】

2017年からクリプトの世界に参入。プロジェクトへの投資やサポートを通じて、クリプトやブロックチェーンへの理解を深める。2022年からクリプトの力で世界を変えられる可能性のある「ReFi(再生金融)」に興味を持ち、ReFiプロジェクトである「KlimaDAO」のContributorとして活動を開始。 昨年10月にKlimaDAOのコアメンバーと共にKlimaDAO JAPAN株式会社を設立し、KlimaDAOのソリューションサービスを日本で展開中。また、日本でより多くの方にReFiを知ってもらうために、「ReFi Japan」を設立し、ニュースレターの発信やイベントの開催をしている。