置き配サービスのYper、業務用バッグに環境配慮型再生素材「RENU」採用。再配達問題解決とサーキュラーエコノミーの構築目指す

簡易宅配ボックスとスマートフォンアプリを使った物流サービスを提供するYper(イーパー)株式会社は10月8日、伊藤忠商事株式会社が取り扱う循環型素材ブランド「RENU(レニュー)」の再生ポリエステル素材を利用して、「置き配バッグ『OKIPPA(オキッパ)』」の製造を開始すると発表した。年内に順次提供する予定で、イーパーは再配達問題の解決だけでなく、サーキュラーエコノミー(循環型経済)を構築できるサービスを推進していく。

OKIPPAは宅配の再配達問題の解決を目的に2018年9月スタート。吊り下げ式の簡易式置き配バッグを使ったサービスは、新型コロナウイルス対策としてのEC利用率の増加や非対面での宅配物受取りのニーズによって、全国15万世帯以上で利用されている(10月8日時点)。実験により、再配達率削減による環境負荷低減効果も実証された。また、配送員にとっての適正な賃金の支払いや心身の負荷軽減といった労働環境の改善といった効果ももたらす。

吊り下げ式簡易宅配ボックス「OKIPPA」

レニューは、伊藤忠が「ファッション業界の課題を解決し、サーキュラーエコノミー(循環型経済)の実現を目指す」ことを目的に19年春にスタートしたプロジェクトの第1弾で、再生ポリエステルの素材ブランド名にもなっている。再生ポリエステルの原料は使用済みペットボトルが主流だが、レニューでは衣料品の生産時に発生する端切れや、ポリエステル素材の使用済み衣料品を主な原料としているのが特徴。

現行品のOKIPPAはバッグ部分を通常のポリエステル素材で製造している。一方、レニューは衣料品の生産時に発生する端切れやポリエステル素材の使用済衣料品等を原料とする再生ポリエステル素材で、繊維由来であることが特徴の環境配慮型リサイクル素材。OKIPPAのバッグの素材にレニューを採用することで、石油をはじめ化石燃料の使用量削減と衣料廃棄量の削減に繋がる。

全国で使用されているOKIPPAのバッグ15万個をすべてRENU素材に置き換えた場合、試算ではCO2排出削減量は年間790トン、廃棄物再利用量は6万3690枚(Tシャツ1枚200g換算)、削減できる水の量は500ml入りペットボトル2万3160本分、新規荷物受入れに代替可能な人件費は時給1500円換算で年間22億円に相当するという。

OKIPPAのバッグ15万個をすべてRENU素材に置き換えた場合のインパクト

OKIPPAサービスを通じてサーキュラーエコノミーを推進するため、新たな工程を製品ライフサイクルに導入する予定だ。バッグの破損や住環境の変化に伴いバッグが不要になった場合はユーザーからの製品回収を行なっているが、今後は回収品も再生ポリエステルに戻し、再利用を実現する。

OKIPPAサービスを通じてサーキュラーエコノミーを推進

【関連サイト】Yper株式会社

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HEDGE GUIDE編集部 ESG投資チーム

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