ロシア発の暗号化チャットアプリのテレグラムが、仮想通貨史上最大規模のICOを予定していることが今月初めに報道された件に、さらなる展開が見えた。資金調達の目標規模を20億米ドル(約2,220億円)に引き上げたのだ。
ICO計画発表時点でテレグラムは合計12億ドルの調達を目指しており、すでに過去行われたICOのなかで最大規模であった。今月行う機関投資家向け私募では8億5000万ドル、さらに3月の一般投資家向けの公募で11億5000万ドルの調達を目指すことがわかっている。ビットコインのヘッジファンドを共同経営するGregory Klumov氏によると、仮想通貨の需要の高まりに伴い、すでに流通市場ができあがっている状態だという。
同社はICOにより独自のブロックチェーン「テレグラム・オープンネットワーク(TON)」を開発し、トークン「グラム(Gram)」を発行予定だ。先週リークしたホワイトペーパーによると、TONは既存のビットコインやイーサリアムが直面する大量取引の処理能力の欠如やサービスの制限を解決すると言われており、第3世代のブロックチェーンと呼ばれている。
テレグラムがICOの規模拡大を目指す一方で、ロシア国内や各国でICOの規制が強化されている。まずは機関投資家に向けた資金調達がどうなるか、今後の展望を注意深く見ていこう。
【参照サイト】Telegram Raises Target for Biggest ICO Ever to $2 Billion
【参照サイト】リークされたテレグラムICOのホワイトペーパーを入手! 計画の信憑性を検証する
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HEDGE GUIDE 編集部 Web3・ブロックチェーンチーム
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