米S&Pダウ・ジョーンズ・インディシーズ(S&P DJI)は2月27日、新たに生物多様性に特化した2種類の株価指数を開発したと発表した(*1)。指数構成銘柄は、生態系への影響やカーボンフットプリントの削減などを反映するように選別、ウェイト付けされる。
新たに開発した指数は「S&P 500 Biodiversity Index」と「S&P Global LargeMidCap Biodiversity Index」の2つとなる。生物多様性に特化した株価指数を開発するために、S&P500及びS&P大中型株指数の構成銘柄は、環境及び生物多様性の目標との整合性を反映するように選別、ウェイト付けされる。
新指数は、自然界に対する投資の影響を測定、分析し、よりよく理解しようとする顧客に、更なる洞察を提供し、よりレジリエントで生態系に配慮した投資環境を構築するという目標をサポートすることを目的としている。
S&P DJIは、両指数の構成銘柄のスクリーニングと選定を行うために、グループ傘下でESG・サステナビリティに特化した組織S&P グローバル・サステナブル1の自然・生物多様性リスクデータセットを利用した。これは、企業の事業全体にわたる自然関連の影響と依存関係を評価するもので、資産、企業、ポートフォリオの各レベルで適用できる。
S&P グローバル・サステナブル1 の調査によると、世界の大企業の85%が、自然や生物多様性に大きく依存している。そのため、自然や生物多様性に焦点を当てたデータ、洞察、分析へのアクセスは、自然関連のリスクや影響を理解し、管理し、エクスポージャーを軽減する市場参加者を支援する上で不可欠となっている状況だ。
新指数は、生物多様性、国連持続可能な開発目標(SDGs)、炭素データセットを統合し、国連生物多様性会議(COP15)で定義された目標に沿ったパフォーマンス・ベンチマーキング・ソリューションを市場参加者に提供する。
また、生態系への影響原単位の削減、重要な生態系が成立している地域への影響の割合の制限、SDGsとの整合性、親指数の構成銘柄と比べてカーボンフットプリントの削減を反映するように選別、ウェイト付けされる。
【参照記事】*1 S&Pダウ・ジョーンズ・インディシーズ「S&P Dow Jones Indices Launches Biodiversity-Focused Benchmarks」
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