SIIF、「はたらくFUND」で介護マッチングプラットフォーム運営のカイテクに出資

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一般財団法人社会変革推進財団(SIIF)は4月6日、介護ワークシェアリングプラットフォーム「カイスケ」を開発・運営するカイテク株式会社が実施する第三者割当増資を引き受けたと発表した。SIIFと新生企業投資株式会社の子会社である新生インパクト投資株式会社が共同運営する「日本インパクト投資2号投資事業有限責任組合(通称:はたらくFUND)」を通じて実施した。

カイテク社のカイスケは、これまで人材マーケットとして取り上げられてこなかった有資格介護者の「すきま時間」と、人材不足に悩む介護施設の「介護業務」をマッチングする、ウェブ完結型のサービス。

超高齢化社会を迎える日本では、介護人材の圧倒的不足が深刻化している。厚生労働省によると、2025年度には約32万人、40年度には約69万人の介護職員が不足すると推計される。SIIFは「介護施設は慢性的な人材不足。人材紹介会社・派遣会社からの採用コストが高い上、離職率も高く、不足は今後も拡大が見込まれる」と指摘。今回の投資について、「カイテクは介護業界の人材不足に対して、最新のウェブテクノロジーを駆使し、介護事業所の集客/採用のマーケティング支援をすることで介護業界が抱える社会課題の解決を目指しており、はたらくFUNDが目指す理念『多様な働き方・生き方の創造』に沿っている」と判断した。

投資検討段階から、カイテク社の事業が社会に与えるインパクトを測定・可視化し、その結果を経営や事業プロセスの改善に活かす「インパクト測定・マネジメント」の導入について経営陣と議論を重ねてきたという。出資実行後も、社会的価値の創出と経済的価値の最大化の両面から同社をサポートしていく。

はたらくFUNDは19年6月設立。運営者は新生インパクト投資株式会社(新生企業投資が出資する連結子会社)とSIIFで、ファンド総額36億円。子育て・介護・新しい働き方関連事業を営む、アーリーからレイターステージの企業を投資対象とする。投資期間5年、組合期間10年。アドバイザーは株式会社みずほ銀行。

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HEDGE GUIDE編集部 ESG・インパクト投資チーム

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