SEC、CboeのビットコインETF審査を9月30日まで見送り。2019年まで延期の可能性も

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米証券取引委員会(SEC)は8月8日、世界有数の取引量を誇るデリバティブ取引所であるシカゴ・オプション取引所(Cboe)が申請したビットコインETF「VanEck SolidX Bitcoin Trust」の審査を9月30日まで延期することを公表した。

ビットコインETFは、ビットコインの現物を運用する投資信託を有価証券として証券取引所に上場させることで、投資信託自体を売買可能とする金融派生商品だ。ビットコインETFにはさまざまな種類が存在する。今回の延期が発表されたVanEck SolidX Bitcoin Trustは、現物によって投資信託が組成される点と最低取引単価が20万米ドルである点が特徴となっている。ビットコイン現物に連動するこのETFは価値算定がしやすく、最低単価が20万米ドルであることから多額の資金を持つ投資家を対象としていることから、機関投資家向けのスタンダードなビットコインETFとして評価が高い。

VanEck SolidX Bitcoin Trustは、6月20日に申請され、8月10日に審査の結果が出る予定であった。しかし、米国の証券取引法では審議に必要な日数を最大90日間まで延長できることから、SECは審査の最終結果を9月30日にすることを表明している。

しかし、現時点ではこの9月30日の審査も延期されることになるのではないかという懐疑的な意見も出ている。現在、仮想通貨に関する国際基準は定まっておらず、10月に行われるG20でようやく国際基準について話し合われる予定となっている。こうした整備づくりが進まない中、投資家保護や公正な証券取引を目的とするSECが仮想通貨の正当性を前のめりに評価し、ビットコインETFを承認するとは考えにくい。

また、米国証券取引法上では、さらなる審議を進めるために公聴会などを開催してから90日の追加延長、さらに審議が必要な場合はに60日の延長が可能とされている。これらの延長によりSECの審査結果は最大で2019年2月まで延長することも可能なのだ。G20の動きなどまで考慮するのであれば、9月30日の審査結果も延長されると考えるのが当然の流れであろう。

【参照記事】SECURITIES AND EXCHANGE COMMISSION

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