株式会社博展は2月24日、主催するイベント「サステナブル・ブランド国際会議 2022 横浜」で、生活者のSDGs(持続可能な開発目標)に対する企業ブランド調査「Japan Sustainable Brands Index(JSBI」)」のランキング結果を発表した。昨年に続き第2回目で、調査対象企業を17業種から19業種、180社から300社に拡大。総合1位は2年連続で「トヨタ自動車(TOYOTA)」が獲得、2位が「良品計画(無印良品)」、3位が「スターバックスジャパン(STARBUCKS)」となった。
JSBIは、企業のサステナビリティに対する活動をさらに促進するため、SDGsやサステナビリティ活動に対して、関心の高い生活者の視点を重視し、彼らのSDGsや各企業のサステナビリティ活動への認識が、実際の行動(購買や推奨など)にどのような影響を及ぼすかを分析している。
日本国内に展開する企業ブランド300社について、18歳~79歳の男女の1万5000回答サンプルをもとに、企業の取り組みや商品、ブランドのサステナブル価値を独自に評価指数化。調査結果は、SDGsを認知している対象者の回答を重視するように構成されている。
同社は、JSBIにおける生活者のSDGsの認知度に関する調査結果も公表している。それによると、認知度は昨年の58.1%から84.2%と大きく向上した。2018年1月はわずか9.3%だったため、普及のスピードと増加幅の大きさがわかる。
SDGs貢献イメージ得点にSDGs評価得点を加算した「JSBI TOP30企業」は、トップのTOYOTAが111.41という評価。2位も昨年同様「無印良品」、3位のSTARBUCKSは昨年順位から大きくランクアップした。
業種別傾向では「薬品・医療用品」「エネルギー」「化粧品・トイレタリー」が高評価を得た。特に、薬品・医療用品は12社のうち1社を除き得点が100点以上に。順位も10社が100位以内に入り、業種内ギャップも7.34に抑えられるなど、同業種の企業の評価は総じて高い。エネルギーは対象11社のうち8社の得点が100を超え、最高位は7位。最低位は187位。業種内ギャップは7.8。
同社は「企業のSDGs活動に対しての生活者の関心が高まり、それらが実際の行動(購買や推奨など)に影響を及ぼしていくことが予想される。生活者マインドの変化に対して、企業はよりSDGs・サステナビリティに配慮したマーケティングやコミュニケーション活動を重視する必要性がある」として、今後もJSBIを有用な指標として確立することで、企業のサステナビリティに対する活動の促進に貢献していくとしている。
【参照リリース】博展「生活者から見たSDGsに貢献する企業ブランド調査(速報版)」
HEDGE GUIDE編集部 ESG・インパクト投資チーム
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