SBIグループのSBI Ripple Asiaは、同社が事務局を務める金融機関47行参加の「内外為替一元化コンソーシアム」で、RCクラウドの実装試験を完了したと伝えた。3月1日、リップル社のホームページで報告している。
内外為替一元化コンソーシアムは2016年10月、ブロックチェーン関連技術(分散台帳技術)を活用し、外国為替に加えて内国為替も一元的に扱う決済プラットフォーム「RCクラウド」の実証実験を開始。同プラットフォームは、「RCクラウド」上に構築されたRippleソリューションを使用することで、メッセージング、決済、FX管理という次世代型のフローを確立することができる国内外初の商業化プラットフォームだ。レポートでは実装試験のプロセスを通じて、オペレーショナルリスク、規制上の考慮事項、標準化、銀行の会計システムに接続するための潜在的なインターフェイスなど、RCクラウド運用のさまざまな側面が評価されたと伝えている。現在47行の金融機関で構成されたコンソーシアムは、今後商業化プラットフォームへ移行する予定だ。
SBI Ripple Asia CEOの沖田隆氏は、「国内および国境を越えた支払いは、費用のかかるサイロプロセスだったが、RCクラウドは、1つのプラットフォームで両方のタイプの支払いをシームレスに処理できる」と述べ、今後はネットワークの拡大とともに世界中の銀行との取引を計画しているという。
Ripple社CEOのブラッド・ガーリングハウス 氏は、日本の主要な金融機関が明確なユースケースとブロックチェーンの実用環境に焦点を当てていることは非常に重要とし、リップルのソリューションが世界に変革をもたらしている具体例だと言及している。
現在、リップル社は、スペイン商業銀行サンタンデール、米バンクオブアメリカ、インドの民間銀行アクシス銀行などを含め、世界で90を超える金融機関と提携している。また30件以上のパイロット実装が完了しているほか、10行以上の銀行がリップルソリューションをすでに商用化している。
【参照記事】Forty Seven Japanese Banks Move Towards Commercial Phase Using Ripple
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