株式会社みずほフィナンシャルグループのみずほリース株式会社は12月10日、公募形式によるグリーンボンド(無担保普通社債、GB)を発行した。調達した資金は、完全子会社である白川ウォーターパワー・リーシングを通じて取得したJNC白川水力発電所の取得費用のリファイナンスとして充当される。GBの発行年限は5年、発行額は100億円。国内市場でのGBの発行は同社初となる。
企業や地方自治体等が国内外のグリーンプロジェクトに要する資金を調達するために発行する債券。同日現在で投資を表明している投資家は、静岡県信用農業協同組合連合会、巣鴨信用金庫、第一建設工業株式会社、第一フロンティア生命保険株式会社、株式会社東日本銀行、株式会社福岡中央銀行、三菱UFJ信託銀行株式会社。引受会社はみずほ証券と大和証券。
同社グループは第6次中期経営計画(2019年度~2023 年度)で、環境・エネルギー分野を注力分野の一つとして位置付けており、再生可能エネルギー事業への投資や顧客への省エネソリューションの提供などに取り組んでいる。太陽光発電事業の運営や風力、バイオマス発電事業へのファイナンスなど、事業参画型のビジネスに注力しており、今年6月、同水力発電所の取得で国内水力発電事業への参画を果たした。
GB発行のため、同社は国際資本市場協会(ICMA)が策定した「グリーンボンド原則2021年版」と環境省が策定した「グリーンボンドガイドライン2020年版」に即したグリーンボンド・フレームワークを策定。同フレームワークに対する第三者評価として、株式会社格付投資情報センターから「グリーンボンド原則2021年版」と「グリーンボンドガイドライン2021年版」に適合する旨のセカンドパーティ・オピニオンを取得した。また、GB発行に当たっての第三者評価の取得に関し、環境省の「令和3年度グリーンボンド等促進体制整備支援事業」の補助金交付対象となっている。
発行にあたり「ESG(環境、社会、企業統治)ファイナンス という形で、資金調達面での多様化と環境課題への取り組みを進めていく」意向だ。

HEDGE GUIDE編集部 ESG・インパクト投資チーム

最新記事 by HEDGE GUIDE編集部 ESG・インパクト投資チーム (全て見る)
- DNV報告書:代替燃料船の急増も燃料供給が追いつかず、海運業界の脱炭素化に新たな課題 - 2025年9月12日
- ISO・GHGプロトコルが温室効果ガス算定の世界統一基準で戦略的提携を発表 - 2025年9月12日
- 香港金融管理局、サステナブルファイナンス分類体系の第2A段階プロトタイプでパブリックコンサルテーション開始 - 2025年9月11日
- 豪Wollemi Capital、再エネ企業MPowerを約29億円で買収 今後18カ月で1億豪ドル超を追加投資へ - 2025年9月11日
- ソニー、2030年までに温室効果ガス25%削減へ 新中期環境計画を発表 - 2025年9月10日