三菱UFJフィナンシャル・グループが新経営ビジョンと「挑戦と変革」の新中計を発表

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株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループは4月1日、経営ビジョンから改称し制定した「MUFG Way」と、2021年度からの3年間を計画期間とする中期経営計画を策定した。MUFG Wayは、同社の存在意義(パーパス)を新たに定義し包含。中計もMUFG Wayに基づいている。パーパスは「世界が進むチカラになる。」と設定。少子高齢化や人口減少などの課題を抱え、低成長が常態化する日本の状況を前提に「当社を取り巻く経営環境は過去に例を見ない速さで大きく変化している。この変化を正しく読み解いたうえで飛躍のチャンスに変え、新しい時代において社会をリードする存在でありたい」という姿勢を表す。

中計は、今年度からの3年間を「挑戦と変革の3年間」とし、めざす姿として「金融とデジタルの力で未来を切り拓くNo.1ビジネスパートナー」を掲げ、「全てのステークホルダーが次へ、前へ進むためのチカラになりたい」という思いを込めた。「デジタル」「サステナビリティ経営」「挑戦・スピード」をテーマに変革を進め、顧客と社会の課題に徹底的に向き合い、課題解決に努めていく。

主要戦略(戦略の3本柱)は、企業変革、成長戦略、構造改革。企業変革では「デジタルトランスフォーメーション」「環境・社会課題への貢献」に取り組むとともに、スピードを持って意思決定をしていくための「カルチャー改革」を推進する。成長戦略は、収益力を強化するため「ウェルスマネジメント」「経営課題解決型アプローチ」「アジアビジネス」「GCIB & Global Markets」、「グローバルAM(アセットマネジメント)/IS(インベスターサービス)」を柱とした。構造改革は、強靭性の確保に向け、「経費・RWAコントロール」、「基盤・プラットフォーム改革」および低採算事業の見直しや新規ビジネスへの挑戦といった「事業ポートフォリオ見直し」を推進していく。

MUFG Wayは、全ての活動の指針であり、新たに定義した企業としての存在意義、「共有すべき価値観(バリューズ)」、「中長期的にめざす姿(ビジョン)」から構成。ステークホルダーのうち、株主・投資家には「世代を超えて、誰もが自分らしい豊かな生活を実現するため、デジタルを活用した利便性の高いサービスや、資産形成・資産承継等の様々なニーズに応える」ためのコンサルティング機能を提供していく。

また、変化の時代を乗り越え持続的な成長を実現するため、多様な金融ソリューションとグローバルリーチを活かし、産業育成・事業力強化に貢献していく。また、地球環境と人間社会が調和・共生した世の中を実現し、次世代に引き継ぐため、気候変動への対応や環境保全に取り組むことを明示した。

特に、気候変動対応・環境保全では、政府によるカーボンニュートラル宣言を踏まえ、環境と経済の好循環を通じた経済発展を支援すべく「再生可能エネルギー」「水素・次世代エネルギー」「カーボンリサイクル」を重点領域として推進。従来2030年度までの累計で20兆円としていたサステナブルファイナンス目標を35兆円に上方修正した。

【参照リリース】株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ「MUFG Way」の制定 および 新中期経営計画について

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HEDGE GUIDE編集部 ESG・インパクト投資チーム

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