三菱重工、グリーンボンドの発行条件を発表。エナジートランジションを視野に

三菱重工業株式会社は8月26日、国内公募形式によるグリーンボンドの発行条件を発表した。昨年発行した「三菱重工グリーンボンド」の2回目の発行で、2年連続での国内公募形式による発行は、製造業セクターでは日本初となる。「三菱重工業株式会社第38回無担保社債(社債間限定同順位特約付)『第2回三菱重工グリーンボンド』」は9月1日発行、発行年限5年、発行額150億円、利率0.09%。株式会社日本格付研究所(JCR)の格付はAA-。主幹事証券会社は三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社、SMBC日興証券株式会社、みずほ証券株式会社、大和証券株式会社、野村證券株式会社、BofA証券株式会社。

国際資本市場協会(ICMA)による「グリーンボンド原則2021」および環境省「グリーンボンドガイドライン2020年度版」に適合している旨、第三者機関であるSustainalytics(サステイナリティクス)社からセカンドパーティ・オピニオンを取得した。

再生可能エネルギー/クリーンエネルギー事業を資金使途とするグリーンボンドの発行は、資本市場との対話を通じて脱炭素化社会の実現への取り組みの強化とステークホルダーへの認知度向上が目的。前回の発行額は250億円で、調達資金は全額を再生可能エネルギー事業(洋上風力発電設備にかかる出資の一部のリファイナンス)に充当した。今回は再生可能エネルギー事業(風力発電設備/事業)に加え、クリーンエネルギー事業(水素発電設備/事業)に充当する予定だ。

同社はカーボンニュートラル社会の実現に向けてエナジートランジション(低環境負荷エネルギーへの転換)に取り組んでおり、短期的な取り組みとして既存インフラの脱炭素化を進め、2025年を目途に水素/アンモニアによるカーボンフリー発電を実証しつつ、 順次商品化を目指す。中長期的な取り組みとして水素エコシステムの実現を掲げており、製造から輸送・貯蔵、利用までのエコシステム構築によって、25年度を目途に脱炭素技術を確立する計画。

水素の製造に関してはブルー水素、 ターコイズ水素、 グリーン水素とさまざまな技術が開発、提案されており、同社が今回の調達資金を充当するのはグリーン水素製造に係る投資。「グリーンファイナンスやトランジションファイナンスは資金調達の手段だけではなく、 社会・投資家の皆様との貴重な対話の機会であると捉えている。これからも対話を継続しながら、エナジートランジション事業の拡大とそれに相応しい資金調達を通じ、企業価値の向上につなげていく」としている。

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HEDGE GUIDE編集部 ESG投資チーム

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