経産省「SDGs経営/ESG投資研究会報告書」を公表、SDGs経営によるESG投資の呼び込みを促進

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経済産業省は「SDGs経営/ESG投資研究会報告書」を取りまとめ6月28日公開した。公表により企業のSDGs(持続可能な開発目標)経営によるESG(環境・社会・企業統治)投資の呼び込みを後押しする。

報告書は44ページ。第一章では、SDGsが企業や投資家等のステークホルダーにとってどのような意味を持つのかについて整理し、第二章ではSDGs経営を実践するために企業や投資家などが意識すべきポイントをまとめている。第三章では「政策提言」として、研究会の議論を通じて見えてきた6つの課題として①国際的なメッセージの発信、②長期視点の企業経営の推進、③投資家による長期投資の促進、④SDGを通じた新市場の開拓、⑤国際的なルールメイキング、⑥科学的・論理的な評価の浸透)を示し、これらを克服するための方策を提言している。

このうち、投資家による長期投資の促進のための方策として「アクティブ・ファンドマネージャー宣言」の浸透・拡大、ESG投資のパフォーマンスの検証・整理など、長期投資を促す市場構造への見直し、SDGsを通じた新市場の開拓(サポートの可能性を検討/アジア・アフリカ市場の開拓推進施策とも連携)、国際的なルールメイキング、科学的・論理的な評価の浸透―-という方向性を示した。

SDGs経営、ESG投資は国の重要施策だ。政府はSDGs推進本部(本部長:内閣総理大臣)において「SDGsアクションプラン」(2018年~2019年)の柱として「SDGs経営推進イニシアティブ」を打ち出し、企業の経営戦略等へのSDGsの組込みを推進する。同省では18年11月に「SDGs経営/ESG投資研究会」を立ち上げ、大企業・ベンチャー企業のCEO、投資家、大学の長に国際機関の長らの参加も得て6回にわたり議論を重ねた。内容は国内外のSDGs経営の成功事例に焦点を当てつつ、いかにして企業がSDGsを経営に取り込んでいくか、また、投資家はどのような視座でそれを評価するのかなど。議論の成果として今年5月に「SDGs経営ガイド」を発表。企業が本業を通じてSDGsに取り組むSDGs経営のエッセンスや投資家がこれを評価する視座などをまとめた。

【参照レポート】経済産業省「「SDGs経営/ESG投資研究会報告書」」(PDF)

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HEDGE GUIDE編集部 ESG・インパクト投資チーム

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