Meta(旧 Facebook)が12月1日、暗号資産関連の広告規制を緩和することを発表した。この緩和は12月1日から適用されており、FacebookやInstagramなどでの暗号資産関連の広告が掲載しやすくなっている。
変更前は、関連するライセンスの有無や上場企業か否かなどの詳細を含む申請書の提出が求められていた。今回の変更では、事業者が認定されたライセンスのいずれかを持っているかどうかを重視しているようだ。
ライセンスの数は3種類から27種類に拡大され、そのリストは広告ポリシーのページにて公開されている。既に掲載が許可されている広告には影響はなく、事前認可が必要なサービスの内容は変更されていない。具体的には以下の通りである。
事前認可が必要ないサービス
- 暗号資産に関連するイベント、教育、ニュース(暗号資産の製品やサービスが提供されていない場合)
- ブロックチェーン技術に関するニュース
- 暗号資産ではないブロックチェーン技術に基づくサービスや製品(NFTなど)
事前認可が必要なサービス
- 暗号資産取引所や取引プラットフォーム
- 暗号資産の貸し借りを提供するプラットフォーム、ソフトウェアアプリまたは製品
- ユーザーによる暗号資産の売買、交換、ステーキングが可能な暗号資産ウォレット
- 暗号資産マイニング用のハードウェアとソフトウェア
事前認可を受けるための要件(各国で異なる、以下は日本の場合)
- 暗号資産取引サービスプロバイダー登録
Metaはプレスリリースの中で、規制を緩和した理由について「近年、暗号資産業界が成熟し安定してきており、業界に明確なルールを設定する政府規制が増えてきているため」と述べている。
今後についても暗号資産業界の変化に応じて、時間の経過とともにこれらの規則を改善していく可能性があり、ライセンスの増加なども検討しているという。
今回の規制緩和を受け、暗号資産関連の広告が幅広いユーザーの目に触れるようになることから、暗号資産業界の拡大が期待される。Metaの名前の由来でもあるMetaverse(メタバース)やNFTを取り入れる大手企業が増えているため、今後の動向に注目したい。
【参照記事】Expanding Eligibility to Run Ads About Cryptocurrency
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株式会社techtec リサーチチーム
「学習するほどトークンがもらえる」ブロックチェーンのオンライン学習サービス「PoL(ポル) 」を運営。日本発のブロックチェーンリーディングカンパニーとして、世界中の著名プロジェクトとパートナーシップを締結し、海外動向のリサーチ事業も展開している。Twitter:@PoL_techtec
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